ブードラという多くのレガシー民とは縁が無いフォーマットで行われたGPフローレンスで、日本のレガシー民の中で知名度が高いプレイヤーがDQを受けた。
本記事の意図は、そのプレイヤーについて取り上げることではないので、DQが下った経緯とその基準について純粋に書きたい。
と言うのも、世界選手権のサイド・イベントに向けて、自分も警戒せにゃ正直発生し得るので。


まず、ヘッドジャッジによる公式な発表を。

「彼のプレー速度が彼の時計の観測に基づいて変化するように見えたため、それを確認した後、私たちは遅延行為のためにこのプレーヤーの資格を取り上げました。ラウンドでは、二度、彼がゲーム外の情報(時計?)に基づいてプレー速度を変えたように見えたのが高レベルのジャッジによって観測されました。 経験の長いジャッジにも相談の上、私たちは今回の裁定を下しています」

「プレーヤーは、ラウンドを通して適当なペースでゲームをプレイべきです。ジャッジは、プレーヤーのプレー速度がゲームの間変化できると認めますが(Mtgは複雑なゲームであり、プレーヤーにとって困難な状況を作り出しますし)、プレーヤーがゲームが完了する速度でプレーできることも重要な点です。すぐに難しい決定をすることができるのは、有効なプレー技能です」


次に実際の状況を簡単に引用すると、以下のようだ。

 ・Aの場にクリーチャー10体、Bの場にクリーチャー5体と置物2体があり、膠着していた
 ・Bは時間をジャッジに確認した(もしくは、以下の長考中に確認?)
 ・引き金はAが9体でアタックした後、Bが長考したこと(長考時間は不明)
 ・その後、時間切れになり、Bのプレイ速度が早くなった
 ・ゲーム後、Bがジャッジステーションに呼ばれ、DQの裁定を受けた
 ・Bの意思としては遅延の意図はなく、難しい盤面だったから長考になっただけで、時間切れ後が早いのは簡単な盤面だったから、とのこと


さて、実際の状況をまず考えると、これは正直よく有り得る場面と思う。
大概のMtgプレイヤーは残り時間をある程度気にしてプレイするが、難しい盤面がいつ来るかなんてコントロール出来ない。
難しい盤面であれば長考するし、簡単な盤面であればすぐプレイ出来る。
今回の盤面については、詰めMtgのように具体的に記録があるわけではないので詳細に言及する気はないが、相手のフルアタックをどうしのぐか、で多少の時間を費やすのは仕方ないことだと考える。

プレイヤーのそういう言い分に対して、ジャッジが出した主な裁定理由は「時計を2回確認した上で時間切れになったこと」「時間切れ後にプレイ速度が上がったこと」の2点。
Bは抗議したようだが、「故意のように見えたし、残り時間が少なくなってからプレイが遅くなったのは事実。よって、このケースは誰が対象でもいかなる理由があってもDQ」とのジャッジ判断。
それを受けて、ここで自分が疑問に思ったのが以下のようなこと。

 ・時計を確認していなかったらOK?
 ・時間切れ後も長考したらOK?
 ・相手も時計を確認していたらOK?
 ・時計の確認は1回だったらOK?
 ・長考の具体的な基準として、何秒以内ならOK?
 ・長考の具体的な基準は、盤面の難易度によって変化しない?
 ・長考の具体的な基準は、そのプレイヤーの他の局面における平均プレイ時間に依存?

端的に言うと、「時計見ずに時間切れになってたらDQにならんかったのか?」「プレイが遅いという基準が不明瞭じゃね?」と。
極端な話、ジャッジが「オレならこんな盤面このくらいでプレイ出来るから、それ以上にかかったら長考な」という判断もアリ?
一律で「自分にターンが回って来た後、アクションとアクションの間に?分以上空けてはならず、かつ自分のターンは何分以内に完了する必要がある」といった基準でもあるなら、まだその方がわかりやすいが。


ともあれ、個人的な総括としては、今回の裁定は基準が不明瞭であるためジャッジ側から明確な基準説明が欲しい。
自分にも同様のケースがすぐ起こり得るため・・・と言うかぶっちゃけ、時間切れ間際に盤面がややこしくなって長考強いられるとかしょっちゅうなんですけど。


追記。
今回の件、遅延常習犯が警告累積し過ぎてついにDQ食らった、という可能性もあるみたい。
それだったら素直に納得。

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