フル・スポイラーが出たみたいなので、適者に入りそうなカードだけざっと書き出してみた。
適者に入らないけど面白そうなカードも結構あるけどね。


 ■白
  -調和者隊の聖騎士
   ・自身が3/1なので、アタッカーとしてはまずまず
   ・クリーチャーが並ばない限り、賛美の方が良いケースが多々
  -窒息の噴煙
   ・ゴブリンくらいなら一網打尽に出来そうな気はする
   ・修正が-1/-1だけだと弱いが、最悪、三人衆くらいは何とか
  -流血の臣下
   ・溶岩使いや三人衆に対する除去としての存在意義は有るかも
   ・自分のクリーチャーに対して使うケースは少ない気がする
  -刃砦の英雄
   ・これ1体が殴ると3/4と2/1×2が殴ったことになり大ダメージ
   ・十字軍系のカードと相性良し
   ・タフネス4は優秀
   ・BGWとかのフィニッシャー向きな気がする
   ・不可思議で飛ばせるとヤバい
  -レオニンの遺物囲い
   ・賛美猫と比べ、自身は場に残る点がメリット
   ・色の濃さと自身が除去された時に対象が戻る点はデメリット
  -ミラディンの十字軍
   ・3マナ 4/2と考えるとアタッカーとしては悪くない
   ・レガシー環境的にタルモ・KotRを止められるプロ緑は貴重
   ・色が濃いことが不安

 ■青
  -遥かなる記憶
   ・銀弾をサポートするように見えるが、追放が悩ましい
  -鋼の妨害
   ・メタ次第だが、Unnulよりも対アーティファクトでは使いやすそう
  -形成一変
   ・上手く使えばコンバット・トリックとしてかなり役立ちそうな気はする
   ・除去の方が手っ取り早くて良い、と言えばそれまでだが
  -生体解剖
   ・2枚消費して3枚引くのはテンポとハンド的に強いのか?
   ・オーダー同様、カウンターされた時のアド損が大きい
   ・トークンや要らないクリーチャーが沢山出るようなデッキ向けかも

 ■黒
  -喉首狙い
   ・StP等に比べると2マナなのが難点だが、優秀な除去
   ・迫害者を自分で除去できるのを考えると、The Gateが増えそうな気もする
  -肉食いインプ
   ・4マナが少々微妙だけど、かなりのコンボ臭がする
   ・レクターを食う⇒エルドラージの徴兵を出す⇒インプで殴る、とかな
  -虐殺のワーム
   ・RecSurっぽくリアニを絡めて使えれば面白いかもしれん

 ■緑
  -緑の太陽の頂点
   ・個人的な今回の目玉その1
   ・下手にマナ・クリーチャーを入れず、X=0で東屋探すような構成もアリか
   ・ライブラリーの中にこのカードが常に4枚有り続けるため、後半に強い?
   ・プレイ後に墓地に落ちないから根絶されにくそう
  -暴走の先導
   ・個人的な今回の目玉その2
   ・3マナでクリーチャーを大量に獲得出来るなら夢が広がる
   ・デッキの半分程度をクリーチャーにして、シャーマンと絡めると面白そう
   ・エルフで使ったらウハウハ?
   ・UG Madnessならデッキを掘って蔦探しつつ誘発のネタを見つけられる
  -最後のトロール、スラーン
   ・レガシーの数ある単体除去を無視でき、かつ4/4なのは偉すぎ
   ・非業で死ぬのは仕方ないが、炎渦では落ちないのは優秀
   ・タルモやKotR相手のブロッカー、もしくは装備対象
  -ヴィリジアンの堕落者
   ・感染のおかげで、メインでの投入も考えられるクロック
  -ヴィリジアンの密使
   ・自殺手段がないと少々使い勝手が悪そう
   ・対部族では、恐らく優秀な相討ち要員

 ■多色
  -裏切り者グリッサ
   ・殴り合いしたら大概は勝つ、って書いてある
   ・3マナ 3/3なのは除去が恐いものの、タルモやKotRに一方的に勝てる

 ■アーティファクト
  -ファイレクシアの破棄者
   ・殴れる針みたいなカード
   ・マナ能力であっても止められるが、不毛や工廠は止めれないのが悩ましい
   ・PWを始めとして色々止めれるから、1枚刺しといたら重宝しそう
   ・白教示者でサーチ出来るのも良い
   ・賛美猫等と比較して入れたい
  -真鍮の従者
   ・装備コストを無視して即時備させられるのは大きい?
   ・でも、従者自身のコストが3なので、出番は無さそうに見える
  -信号の邪魔者
   ・これ自身がほぼブロックされない上、他のクリーチャーに喊声は悪くない
   ・粗石で持って来れるのも面白い
  -饗宴と飢餓の剣
   ・プロ黒がチメリカ相手くらいしか役立たないが、プロ緑はいつも強い
   ・本体にダメージ通ると、ハンドとテンポで大きく差を付けられる




昨日・一昨日とANTと散々っぱら対戦したおかげで対ANTの研究は大分進んだが、メインでは勝率が5割前後の互角となりやすいことが判明。
今までの蔦サバイバルと比べ、何度も何度も調整を重ねたおかげでそうそうカモられにくくなったのは良いんだが、基本的にANTとの勝負はサイド後を強く視野に入れる必要があることがわかった。

また、度々「蔦には根絶」と自虐的に書きまくったおかげで、根絶を取る人が大分増えてきた。
その結果、サイドボード後は適者からの蔦祭りは相当リスキーになり、適者とオーダーを入れ替える人が増える有様だ。

と言うわけで、今の状況を打開するソリューションを持ち込めれば、それが環境に知られる前に勝率を上げることが出来るはず。
つか、思いつかんかったら当日は多分泣くハメになる。
で、最近ひたすら考えてたんだが、さっきようやく思いついたもんで今は頭の中が祭り状態。

でも、自分でもさすがに想定外なソリューション過ぎて、今日の調整会用のカードの中に持って来てない(汗)。
幸い、家にはちゃんと置いてあるから、当日はちゃんと持って行けそうだが。
しゃーないので、今日は別のカードをプロキシとして使わせて下さい。>調整会メンバー
あと、そのカードはサイドに入れるつもりなので、今日はサイド後の対戦も結構出来ると嬉しいかもです。

ちなみに、問題はそのカードをサイドに何枚ぶち込めるか、なんだけど・・・隙間無くて悶絶中。
何減らせば良いんだ。
悩むことがいっぱい。
サラッとメモ書き。

 -いつ出る?
  ・土曜日が商品豪華だし行きたいね。
  ・前日は飲み会だけど大丈夫か?⇒大丈夫じゃないけど気合い
  ・前日は飲み会のメンバーがアレだけどマジ大丈夫か?⇒気合い(涙)
  ・土曜起きれなかったら日曜行くか
  ・とりあえず、木曜の夜には準備しとくべき。携帯の目覚まし含めてな

 -デッキ出来てんの?
  ・7割ぐらい?
  ・メインは56枚くらい決定だけど、最後のバランスで悩み中
  ・サイドは6枚決定したけど、残りが悩ましい

 -メインの置物破壊どうしよ?
  ・置物破壊のスロットの枚数は決めたから、どういう構成にするかが課題
  ・賛美猫は1枚取る
  ・賛美猫、T2に出てT3に3/3で殴れるし、一番攻撃的
  ・他にも強い置物破壊のクリーチャーいるもんで悩む
  ・三角エイは微妙にメタに合ってない気がするが、Blue Countががが
  ・それ以外だと候補が2つほどあるし、どーしよ
  ・賛美猫は使い捨てだから枚数増やさず、アド取れるヤツを追加?

 -メインのドロー操作と土地どーすんの?
  ・問題の箇所は梢
  ・グダった時にキャントリップは強いけど、ビート相手にダメージ痛い
  ・梢のおかげで白マナ増やせてるから、白のダブルシンボルでもいける
  ・ドロー操作が少ないから、キャントリップは多い方が良いんだけど

 -サイドは全然じゃん
  ・どのデッキに何枚割くか、というバランスは大体決めた
  ・候補となるカードも抽出し終えたけど、絞り込みがまだ
  ・ぶっちゃけ、ビートとコンボにどれが一番効果的かを見極めきれん
  ・4色にすることだけは絶対にないから、今の3色でだな
  ・蔦、Zoo、ANT、S&T、魚、ドレッジ、親和に対するサイドプランは必要
  ・今決めた分だけで、魚とドレッジはある程度対策できる感じ
  ・対Zooのスロット、何パターンかで迷い中
  ・ANTは大体枚数取れたし何とかなるだろ
  ・だが、それ以上に、S&Tがすげえ面倒くせえ

 -調整不足だと暴露すんなよ
  ・この週末、嫁の機嫌取る時間>Civ4で遊ぶ時間>Mtgに割く時間
  ・1番目は自分の身の安全考えたら仕方ない
  ・だが、2番目は明らかにプレイミス
  ・でも、無印からBtSにUPしたら、色々と要素増えて面白かったんだもん
  ・Civ4は基本的に哲学志向かつ初期技術に狩猟アリが好きだ

 -すみません、誰かMtgの調整に付き合って下さい
  ・今日は時間が間に合えば夢屋で大会
  ・明日は時間が間に合えば川崎で大会
  ・水曜&木曜は今んとこ予定ないので、どっかで調整会出来れば嬉しい
  ・蔦サバイバルとやりたい人って、あんまし居ないかしら?


とりあえず、今日は頑張って夢屋に行って試せれば良いんだけれど。
無理でも秋葉原行ってブラブラする予定ではある。
10. The Survival of Legacy
The banned and restricted announcement will go up on December 20 as usual—after Worlds. If any player is going to come up with a strategy to beat the Survival of the Fittest decks that have been dominating the format then the Team Competition may be the last chance that they get to do so before it is defeated through legislation.

http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/twtw/119

「禁止・制限カード一覧は、いつも通り世界選手権の後、12/20に発表予定。もし、レガシーの環境を脅かしたサバイバルを打ち破る戦略を思いついたプレイヤーがWotCによるカード禁止の前に倒しておきたいと思うなら、チーム戦が最後のチャンスかもね」


まあ、見た感じ、冗談っぽいんだけど。
サバイバルが禁止になるかどうか、で各所で話題になるのも仕方ないくらい、最近良く見てたからね。
でも、個人的な感想を言えば、ANTやCTGほどじゃなかろ、と。

ANTなんて、ルール変更による弱体化と青教示者の禁止食らったけどまだ生きてる。
CTGは散々っぱら相殺独楽のロックはキツ過ぎると言われながらもまだ生きてる。
ただし、両方とも明確な苦手デッキが存在したことでWotCの環境に対するルールから逃れてた可能性はある。
ANTはCTGに弱いし、CTGは部族に弱いし。
で、その結果、強デッキはあってもメタがぐるぐる回ってたから、WotCの満足する状態だったんだろう。

対して、サバイバルはどうか。
ぶっちゃけ、SCG以外でも確かに勝ってはいるが、日本に限って言えばAMCでは全然優勝してないし、他でも言うほど大して勝ってない。
つか、コンボにあっさり負けてるケースが多い。
つまり、サバイバルが勝つ⇒ANTやコンボが勝つ⇒CTGやクロックパーミが勝つ⇒部族やサバイバルが勝つ・・・という流れが普通に想像出来るので、今までの流れにそこまで大きな変化が加わった感じがしないというのが自分の感想。
SCGの記事にもあったが、今までサバイバルの弱い時期が長過ぎて皆があなどって対策を怠った結果、サバイバルが目立っていると思ってる。
実際、サバイバルを使ってる立場からすると、ある程度対策をされるとキツイもん。


ちょっと話題が変わるが、蔦サバイバルを弱体化させるためにはどのカードを禁止するか、という話をチラホラ見た。
SCGでも「蔦はスタンで現役カードだから禁止されねーだろ」「古いカードの方が禁止されやすい」とか。
適者を使ってる人の間では、「リアニのキーはルートワラだから、そっち禁止じゃ?」という意見もある。

個人的には、「適者が禁止されたところで蔦の脅威は残り続けるが、良いのか?」というのが疑問。
マッドネスでT2に共鳴者からワラ&蔦という動きや、シャーマンが蔦でアド取り続ける動きも今までと変わらず。
根本的に、問題なのは蔦であって適者じゃないと思うんだがな。
これでもし適者禁止した後に蔦が禁止されるという流れになったら、WotCはそれだけ無駄な手間かけることになるし、やるなら蔦を一発禁止ってのも考えられなくは無い。

だけど、レガシーの魅力の一つがデッキの多様性だと思っている。
「古いカードが使える」「自分が好きだったデッキが今も使える」というのがプレイヤーを楽しませる要因の一つだよなー、と。
そう考えると、レガシーの当初からあるサバイバルというデッキを一切否定するということは有り得るのかが気になる。
あれだけ環境を脅かしたANTやCTGですら、むかつきや相殺独楽が禁止されないまま残り続けていることを考えると、WotCとしてはデッキタイプは可能な限り多い方が良いという意見を持ってるんじゃないかと。


んでも、エクテンでサバイバルと並んで幅きかせてたオースは、レガシーじゃ禁止されてんだよね。
あと、サバイバルもオースと一緒にエクテンで禁止されたことあるんだよね。
10年以上前に禁止の悪夢をリアルタイムで味わったサバイバル使い(三十路手前)としては、またあーいう思いするのは嫌なんだけど、深刻に。
昨日と一昨日、大会禁止令食らってるおかげで勘が鈍りそうだったから、一人で寂しくスパーをすることに。
ちなみに、嫁にMtgのルール教えようとしたら逃げられた。
ヤツは頭使うこと全般が嫌いだから、予測された結末だが。

現状、大会のメタでは、サバイバル系・Zoo・ANT・魚・S&Tの5種を特に警戒中。
ぶっちゃけ、どれもこれも対戦経験少ないんだが、ANT・S&TよりもZooの方がライフマネジメントに難があり、感覚を身につけるためにもスパーの必要性を実感。
幸い、大昔に作ったZooのフルプロキシのデッキがあったから、それで一人対戦することにした。
サバイバルは、良くあるUGやGWでなく、自分が独自のバランスで組んでるヤツで。

・・・そしたら、サバイバルの調整よりもZooの調整プランの方がやたら思いつくという本末転倒な結果に。
Big ZooとかセプターZooとかNaya Burnとか色々あるけど、サバイバルに対して一番良いタイプはこれだという結論が、自分の中で微妙に出たような出なかったような。
ついでに、対サバイバルとしてのプレイングも。
えーと、どーすんだ、これ。

とりあえず、詳しくは秘密にて。

http://www.deckcheck.org/?x=8QRffj1h8QerWVF3WVJ0WVxOerRfq675vdy8

海外の情報漁ってたら、結構前に9/10-12にイタリアのミランで347人が参加した大規模なレガシー大会があった模様。
しかも、優勝はバーンと書いてあり、見た瞬間かなり困惑した。
幾ら開催地がミランで某赤いチームの本拠地でも、バーンがサバイバルとコンボをボコにしたとは相当驚きだ。
ってことで、Top8を見てみる。


 1. Burn
 2. Thopterstill
 3. TES
 4. Survival
 5. Dredge
 6. Survival
 7. Ub Merfolk
 8. The Rock


よく遊びでバーンを使うが、その経験から言うと魚やRockは正直やりやすい。
ソプター・ドレッジ・サバイバルは場が固められる前に焼き切れれば1本目は何とか、サイド後にカウンター等が入ると厄介。
あと、RWMを使うデッキについては正直分が悪く、しかも今回のサバイバルは両方入ってた。
とは言うものの、この2つのサバイバルがすげーわけのわからん構成をしており、何で入賞できたのかイマイチ理解に苦しむ。
ちなみに、バーンのレシピは以下。


Burn

Creatures :
4 Goblin Guide
4 Grim Lavamancer
4 Keldon Marauders
4 Steppe Lynx

Others :
4 Chain Lightning
4 Fireblast
4 Lava Spike
4 Lightning Bolt
4 Price of Progress
4 Rift Bolt

Lands :
4 Arid Mesa
4 Bloodstained Mire
4 Mountain
2 Plateau
4 Scalding Tarn
2 Wooded Foothills

Sideboard:
3 Pyrostatic Pillar
4 Searing Blaze
1 Smash to Smithereens
3 Sulfuric Vortex
2 Vexing Shusher
2 Volcanic Fallout



以前からあるタッチ白、というかSteppe Lynxだけ入れたヤツでボロスのような白の積極的な採用はしていない。
故に、白マナが出るのはPlateau2枚のみ。
このタイプは大量のフェッチを入れているのが特徴で、上陸を活かすと共に墓地を肥やして溶岩使いを起動しやすくし、かつデッキ圧縮によりスペルの密度を上げるよう工夫している。
T1にLynxをプレイしてT2とT3にフェッチを置き殴ることで4点×2=8点、その間の5マナと手札5枚を使って12点ほど叩き出せれば完了、というわけだ。
さほど安定しているわけではないが、ハマるとかなり早い。

ちなみに、件のサバイバルが以下。


Survival

Creatures :
1 Anger
2 Basking Rootwalla
2 Birds of Paradise
1 Eternal Witness
4 Noble Hierarch
1 Qasali Pridemage
1 Quirion Ranger
3 Rhox War Monk
4 Tarmogoyf
1 Tradewind Rider
1 Vendilion Clique
3 Vengevine
1 Wonder
1 Squee, Goblin Nabob
1 Rofellos, Llanowar Emissary
1 Kira, Great Glass Spinner

Others :
2 Jace, the Mind sculptor
4 Survival of the fittest
4 Brainstorm
4 Force of Will

Lands :
1 Forest
4 Misty Rainforest
3 Savannah
2 Taiga
4 Tropical Island
3 Windswept Heath
1 Snow Covered Forest

Sideboard:
2 Ethersworn Canonist
3 Faerie Macabre
1 Gaddock Teeg
3 Krosan Grip
1 Meddling Mage
1 Pyroblast
2 Red Elemental Blast
1 Rhox War Monk
1 Linvala, Keeper of Silence



一言で言うなら、蔦サバイバルとATSとBantのハイブリッド?
ただし、BantつってもStP入ってねーから、ガチの殴り合いにはあまり強そうに見えん。
挙動としては、適者置いたら蔦祭りorスクイー・憤怒・ロフェロスあたりで大展開orレインジャー・TRあたりでTSモードか、タルモ・RWM・三人衆あたりでビートといったところか。
確かにクロックは多いしそれなりに殴れるんだが、ギミック自体は適者依存なので噛み合わなかった時がどうなのかなぁ、と。
コンボ対策もイマイチだし。
個人的には、序盤のカウンターも少ないし、ぶっちゃけバーンに負けても仕方ない気がした。
ただ、ジェイス2・TRというバウンス体制は面白いかな。

現環境、相手がコンボでない場合、ジェイスを置ければ大概のゲームは勝てるんだろうか。
ジェイスを置く以外に必要な条件として、ジェイスのための防護手段はある程度必要だと認識している。
例えば、大量の除去やタルモのような堅いクリーチャーによる直接的な脅威の排除、もしくはMana Denial戦略による脅威の未然防止がその例だ。
そう考えると、クリーチャーを並べるデッキと新ジェイスは相性が良い、と判断できるんだろうか。
一応、レガシーにおけるその成功例としてMarvericシリーズがあるしな。

以前、Bant Survivalにジェイスを入れていたことがあったが、1枚だけの投入ということもあり存在感は非常に乏しかったし、出るのは大概場が決まった後だったのでイマイチという印象があった。
・・・ぶっちゃけ、1枚しか持ってない貧乏人なんだもん。
ただ、それよりも際立っていたのが同時に入れていたペスの強さで、ペスが出たゲームは大概勝っていたような気がする。
リアニ相手にRWMがリヴァイアサン飛び越えてライフゲインしまくるとか、トークン出して粘っているうちに戦線整えたりとか、明らかに相性が良かった。

現段階ではサバイバルでは蔦がメインであり、サバイバルとPWの同時投入が主流にはなっていないが、デッキの可能性の一方向ではある。
実際、そういったデッキが実績を残しているのを何度か見かけてるし、今後はもっと研究しても良いかもしれない。
蔦が警戒され対策が進むようになると、それに代わる新たな勝ち筋が必要なので。

ただ、ぶっちゃけた話をすると、PW出すよりオーダー撃つ方がオレは好きだし手っ取り早いんだが。
どーせ緑のクリーチャー並べるんだしねー。
予想はしていたが、既に始まった模様。

http://www.deckcheck.org/?x=8QRffj1h8QerWVF3WVJ0WVxOerRfq6vdq6vd

11/14に行われたオランダの200人規模の大会ではTop8にサバイバルは一つだけだった。
rainさんとこの翻訳記事にもあるように、サバイバルを甘く見過ぎていたプレイヤーが本腰を入れて対策し始めた結果か。
蔦出される前に勝てば良い、というのはシンプルな帰結だ。
ちなみに、Top8は以下の通り。

 1. ANT
 2. TES
 3. Lands
 4. Sheak Show
 5. UGB Thresh
 6. Ooze Survival
 7. Goblins
 8. Rock Aggro

ANT・TES・Sneak Showと見事にコンボばっか。
こんな中、良く頑張ったなぁ、サバイバル。
つーても、Ooze自体がコンボだから、ある意味コンボばっかりで終わった大会と言えるのかもね。
対ANTとか、どっちが先手取って囲い撃つか、の勝負に帰着しそうだもんなぁ。
ちなみに、Oozeはこないだ自分が回してたタイプと一緒。

そんな中、コンボ対策が欠片もないLandsが3位になったことは不思議。
強いて言うなら、メインの不毛・Portとサイドに4積みされた白力線がカギ?
と思って構成見てたら、これメインに赤願い4とヴァラクート3積んで、サイドに変容仕込んでるやん。
なんだ、これもコンボか。
母聖樹から無理矢理通されて、カウンター系のデッキは悶絶ってことですね。

つまり、Top8中の半分以上がコンボデッキでございました、ということで。
やー、メタの移り変わりが予想通り過ぎて嬉しいやら悲しいやら。
またサバイバルがコンボに泣く時代の始まりかしら。
変遷のPart.4書こうかと思ったけど、Oozeが気になったので回した感想を。
まずは、SCGで2位に入ったGerry Thompsonのレシピそのままで。
UBGでなくBGWね。


Ooze Survival
クリーチャー (29)
4 極楽鳥/Birds of Paradise
4 貴族の教主/Noble Hierarch
4 クウィリーオン・レインジャー/Quirion Ranger
2 日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla
4 獣相のシャーマン/Fauna Shaman
1 薄れ馬/Wispmare
4 復讐蔦/Vengevine
2 壊死のウーズ/Necrotic Ooze
1 叫び大口/Shriekmaw
1 Phyrexian Devourer
1 トリスケリオン/Triskelion
1 Shield Sphere

エンチャント・アーティファクト (5)
4 適者生存/Survival of the Fittest
1 ライオンの瞳のダイアモンド/Lion’s Eye Diamond

インスタント・ソーサリー (8)
4 思考囲い/Thoughtseize
4 悟りの教示者/Enlightened Tutor

土地 (18)
4 吹きさらしの荒野/Windswept Heath
4 新緑の地下墓地/Verdant Catacombs
1 樹木茂る山麓/Wooded Foothills
4 Bayou
3 Savannah
1 森/Forest
1 伝承の樹/Tree of Tales


このデッキ、入っているカードを分析してみると、主に3つの役割をもったカードが非常に厚く投入されていた。

 T1に出るマナ・クリーチャー:極楽鳥、教主、レインジャー ⇒12枚
 エンジン(サバイバル):適者・シャーマン・白教示者 ⇒12枚
 適者のコスト向けクリーチャー:蔦4・ワラ2・Devourter・トリス ⇒8枚

12枚ということはデッキの20%、つまり初手7枚に1枚は高確率で来る。
同じく、8枚は約13%だが、実際はその他のクリーチャーもコストに出来ることを考えると、もっと高い。
乱暴な計算だが、クリーチャー 29枚からマナ・クリーチャー&ウーズ&シャーマンを除くと11枚になり、ほぼ同程度の確率。
場合によっては、ダブついたマナ・クリーチャー等を捨てても良い。
土地は18枚だから30%、つまり初手に2枚程度。
まとめると、計算上は初手にマナ・クリーチャーとエンジンとコストが1枚ずつ、そして土地2枚が高確率で引けることになる。

実際に回してみると、完璧とは言わないまでも良い確率で上記のような手札に揃うことが多かった。
土地18枚のためにマリガンがやや発生するものの、基本的にはGoサインを出せる手札であるケースがほとんど。
また、マナ・クリーチャーが多い上に、デッキのうち2マナ以下でプレイ出来るカードが34枚投入されているため、非常に軽い印象を受けた。
おかげで序盤は非常に手数を稼ぎやすい。
流れとしては、T1にマナ・クリーチャー、T2にエンジン、T3にエンジンの回転上げてT4に蔦orウーズで〆る、という感じだ。
場合によっては、蔦で殴りつつウーズを構えるケースもあり、適者の強さが非常に良くわかる。

パッと見、レインジャーが微妙そうに思えたんだが、土地18枚と切り詰めている関係上、この枠はマナ・クリーチャーである必要がある。
でも、単純にラノエルとか追加するよりも、シャーマンや他のマナ・クリーチャーとシナジーを形成し、かつ不毛対策になるレインジャーの方が優秀だとプレイする中で良くわかった。
個人的には、2枚くらいスクリブの方に変えたくもあるが、2マナにしちゃうとキツくて無理っぽい。

あと、LEDが意外と働いた。
適者出して手札のクリーチャーを全部コストにした上でLEDを使うと、まるでLotusのようでお得だ。
場合によっては、T1に教主・ワラ・蔦が並ぶこともある。

ただ、相手の妨害が出来るカードが少なく、メインのハンデスは囲いのみなので、エンジンをカウンターされた時が非常に厄介。
そう考えると、セラピーの追加が妥当なところだがそのスペースが無く、代わりに白教示者等が入っている。
恐らくは1枚はカウンターされる可能性を織り込んだ上でコンボに特化させた構成でもあるんだろう。
扱いとしては、ハンデス=マスカンという感じか。
実際、自分もサバイバルを使う際に良く白教示者を入れるが、適者プレイ⇒カウンターされる⇒白教示者で2枚目をサーチ⇒次ターンに適者プレイして通す、という流れは割と多い。
と言うか、そもそも構成自体が適者依存なデッキなので、どうしてもエンジン重視になるのは仕方が無いところか。

総括としては、T3~T4の辺りに蔦やウーズをプレイすることが出来、かなり安定している。
相手次第だが、そのくらいのスピード感で動ければ、基本的には勝てる。
ただし、コンボやパーミッションに対する妨害は少なく、そこをしのげるかは囲いとエンジンの引きにかかっている。
また、1マナが多い関係上、チャリス1は正直死ねる。
プレイ感覚としては、ビートダウンと言うよりはコンボのように考えておくと良い。
エンジンが封じられた場合、最悪、蔦やウーズで殴り勝つという手もあるが、稲妻1発で落ちるためにお勧めはしない。

まあ、結局は適者依存なデッキなんだけれど、妨害が少ないビート系デッキには強いデッキだろなと思った。
ちょっと間が空いたけど、オレ得記事のPart.3。


自分が復帰した2009前半、サバイバルはTier2以下だった。
・・・ぶっちゃけ、メジャーなシーズンの方が少ないんだけど。
当時、サバイバルでまがりなりに結果を残していたのは、Survival ElvesとSurvival Rock。
いずれもサバイバル以外にも勝ち筋を持つデッキだったが、2009/03のGPシカゴにおけるBaseruptionの優勝以来、環境はCTG全盛期。
相性的にも、両デッキでは相殺独楽を決められると適者もクリーチャーもまず通らないという問題があった。
サイドで相殺対策にグリップが常に積まれており、巻き添えに遭ったのも痛手。
結果、サバイバルは適者依存からの更なる脱却が求められた。

そんな中、コンフラックスによって賛美という強力なシステムが登場し、Zoo等の既存のNaya系デッキを強化するだけでなく、スタンおよびレガシーでバントアグロという新しいデッキが散見されるようになった。
貴族の教主、賛美猫など、極楽鳥や調和スリヴァーといった既存クリーチャーより明らかにアグレッシブでかつ代替可能なクリーチャーが登場したことでサバイバルの中でも置き換えが進み、最終的にはビートに特化したBant Survivalというデッキに辿りついた。
デッキの経歴として、大体2009/03くらいから使用者は居たようだが、100人超の大会で入賞したのは2009/07が初めて。
相変わらず日本レガシー選手権やレガシー選手権にはサバイバルは顔を見せず地方大会レベルでの実績に留まったもののこれまでのサバイバルに比べて明らかに戦績も良く、Deckcheck.netにも他のサバイバルを上回る頻度で登録されていた。
ただ、日本ではあまり奮わず・・・と言うか、かなり長い期間、自分しか使って居なかったが。

 ■Bant Survival by Felisati Elia
 http://4survival.diarynote.jp/200907132329503826/


それが変わる兆しを見せたのが、2009/10のこと。
ゼンディカーの発売によってイオナが登場し、忠臣とのコンボにより最速T3の色指定ロックが可能になったからだ。
話題の発信源はThe SourceのBant Survivalのスレッドだが、これにより当時は安価だった忠臣の価格が急激に高騰し、手に入れられず『忠臣』難民となるプレイヤーもいた。
余談だが、自分はこの記事をリアルタイムで読んでいたため人柱のつもりで何気なく忠臣を¥700/1枚くらいで手に入れたのだが、その1週間か2週間後に急激に価格が10倍くらいに上がり驚いた覚えがある。
つか、ぶっちゃけ「買い占めておけば良かった」とセコい後悔したが、まあ見る目の無さは仕方ない。
ちなみに、コンボ発見当時のThe Sourceの様子については、rainさんの翻訳記事が詳しい。
そして、その忠臣を入れたBant Survivalが2010/02のGP Madridで初日全勝して一躍話題となり、サバイバルが久々に復権を果たすことになった。
純正のBant Survivalではなくタッチ赤で炎渦を入れていたが、思案4・BS4でサポートして回すことで、Zooや魚や部族を確実に食う、というのがコンセプトだったと思われる。
が、残念ながら2日目ではあまり奮わず、他のBant Survivalの方がTop32とかに残っていたが。
ちなみに、そちらのBant Survivalは薬瓶を入れ、忠臣イオナでなく起源と胞子カエルのロックを組み込んだタイプだったが、やはりビートが多いというメタを読んだ結果だったんだろう。

 ■Bant Survival / GP Madrid Day1 Undefeated Deck
 http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/gpmad10/day1undefeated


この忠臣イオナというコンボ、実はサバイバルにとってかなり革新的なものだった。
理由は幾つかあるが、当時のデッキは除去がほぼ一色に寄っており場に出た時の圧倒的な支配力、適者が通ればサーチ2回と忠臣プレイの5マナだけでコンボを撃てる軽さ、何よりクリーチャー1枚と適者1枚だけでコンボがスタート出来るコンセプトの合致という3点が大きなところだ。
端的に言えば、適者が通ればいつでもコンボを狙いに行ける、というのが強み。
そのため、当時の白絡みのサバイバルでは、こぞってこのコンボを採用している。
そんな中、コンセプトをシンプルにして、忠臣イオナとビート向けのクリーチャーばかりで構成されたGW Survivalが2009末頃に登場した。
マザー・タルモ・キッチン・KotRの採用により殴り合いには非常に強く、Zoo相手には相当戦いやすい。
また、16ロードになって強化されていた魚に対しても、島が無いため渡られずに有利に戦いを進めることが出来た。
ただ、GWという色の特性上、コンボ対策はガドック・法学者・チャント・沈黙・青罠といった面々が揃うものの的確に引けるかは運次第だったため、やはり相性が良いとは言い難かった。
当時のレシピはDeckcheck.netにあったが、もはや存在しないためにサンプルを掲載する。


■GW Survival
クリーチャー (26)
4 貴族の教主/Noble Hierarch
4 ルーンの母/Mother of Runes
4 タルモゴイフ/Tarmogoyf
3 クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage
4 聖遺の騎士/Knight of the Reliquary
3 台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks
1 永遠の証人/Eternal Witness
1 忠臣/Loyal Retainers
1 ゴブリンの太守スクイー/Squee, Goblin Nabob
1 エメリアの盾、イオナ/Iona, Shield of Emeria

プレインズウォーカー (1)
1 遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant

エンチャント・アーティファクト (7)
4 適者生存/Survival of the Fittest
1 森の知恵/Sylvan Library
2 梅澤の十手/Umezawa’s Jitte

インスタント・ソーサリー (4)
4 剣を鍬に/Swords to Plowshares

土地 (22)
4 樹木茂る山麓/Wooded Foothills
4 吹きさらしの荒野/Windswept Heath
3 Savannah
4 森/Forest
1 平地/Plains
2 地平線の梢/Horizon Canopy
3 不毛の大地/Wasteland
1 Karakas


お馴染みのパターンになるが、この忠臣イオナのフィーバーも長くは続かず、GP Madrid以降、新ジェイスとKarakasが流行り始めたことで徐々に下火になった。
場に残り続ける実用的なバウンスの存在は、プロテクションを持っているわけではないイオナには非常に有効だったからだ。
WWKの新ジェイスにより苦しめられたサバイバルだが、その2ヶ月後のROEで物凄い武器を手に入れた。
それが、現在進行形で猛威を奮っている復讐蔦だ。
発売当時から、復讐蔦と適者、そしてマッドネスを持つルートワラ等の相性の良さは指摘されており、The Sourceでも多くのプレイヤーがその可能性を検討した。
その結果、「忠臣イオナの方がマナ・コストを考えると優れている」「蔦サバイバルの方がカウンターされにくい」「バウンスされても問題ない蔦の方がイオナより強い」「蔦は炎渦でまとめて流される」等、様々な意見が出たが、そのポテンシャルは2010/07のGPコロンバス Top4にUG Madnessが入賞するという非常にわかりやすい形で証明された。
不可思議の重要性、適者だけでなく装備品という別の勝ち筋の必要性、スクイーが抜ける理由等、検討をよく重ねた結果のデッキであり、その後のサバイバルの大きな参考になっている。
ただ、青かつ除去無しという特徴から魚には不利ということも大会中にしっかり証明したため、サイドボードは良く良く吟味することが必要だ。

 ■UG Madness / GPコロンバス
 http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/gpcol10/welcome#1


ちなみに、蔦を検討していたのはUG Madnessだけではなく他の色でも同じ頃には採用されており、特に前述のGWで明確に実績を上げ始めていた。
やはり、「適者さえ場に置ければ、速攻で10数点分を叩き込める」と確定するのが非常に大きい。
が、意外にも蔦を使わないサバイバルにも注目が集まっていた。
Survival Zooだ。
このデッキ、恐らくは適者に依存しないサバイバルの最たるもので、今も賛否両論がある。
曰く、「適者引かずに殴り勝てる時が一番強い」「グダった時は適者でKotR連打できると強い」「適者じゃなくて森の知恵・装備品・PW等で十分だ」「Zooで勝てない相手に忠臣イオナで勝てる」「適者がダブついても処理できないのがZooのコンセプトに合わない」等、ベースとなったデッキが強いがために適者による+αが確認しにくいというのが実情か。
ちなみに、自分は否定派で、昔みたいに稲妻・Chainを撃ちながらさっさと削るZooが一番強いんじゃないかと。
以下は、Survival Zoo登場当初のサンプルと地方大会でのレポートだが、rainさんのとこに翻訳記事があったはず。

 ■Survival-Zoo
 http://www.mtgthesource.com/forums/showthread.php?18282-%5BReport%5D-Team-SPOD-July-Hassloch-Legacy-Event-aka-Back-in-Business


時期が前後するが、GPコロンバスの少し前、M11により獣相のシャーマンが登場した。
適者生存がクリーチャー化したということでどの程度強いかが議論になったが、やはり除去に耐えきれないという論調が大勢を占め、基本は適者4積みでスペースがあれば検討、くらいのスタンスで落ち着いていた。
が、実はGPコロンバスでかのPatric Chapinがオリジナルの8サバイバルで参戦しており、2日目に残ったものの残念ながらTop32には行かず負けた、というエピソードもある。
しかし、それ以降シャーマンについては徐々に見直しが進んだのか、8サバイバルでのレシピも散見されるようになった。
スタンでは蔦との相性の良さが認知されているが、それがレガシーにも影響した可能性はある。

http://4survival.diarynote.jp/201009082253052328/


2010/11現在、サバイバルはかつての不遇時代が嘘のように隆盛を誇っている。
適者生存の値段は高騰し、自分が復帰当初は¥1000しなかったはずが、今は倍では収まらない価格となった。
100人超の規模で行われたSCGのレガシーオープンでは3連続でサバイバルが優勝かつTopメタで有り続け、激しくなる対策や相性の悪いコンボと戦いながらも実績を残した。
おかげで「適者は禁止されるべきか」という議論まで取り沙汰される次第だ。
そんな逆境にあることが進化を促すのか、UG MadnessもGW Survivalも徐々に形が変わり、よりコンボや同型に強い形になった。
そして、SoMによって加わった壊死のウーズによって、Ooze Survivalも登場すると同時にすぐさま結果を残し、例えサポート色が違ってもサバイバルと蔦の組み合わせがどれだけ凶悪かを証明している。
ちなみに、Ooze Suvivalだが、色がUGBとBGWの2パターンがあり、今は適者・シャーマン・白教示者をガン積みしたBGWの12サバイバルの方が主流のようだ。
一番の特徴は、ウーズ&トリスケリオン&Devourerによる3枚コンボでの瞬殺で、忠臣イオナほど軽くはないものの、ウーズが通った瞬間ゲームを終わらすことが出来るのは非常に強い。
面白いことに、3回のレガシーオープンを見てみると、どのサバイバルも当初は不毛による妨害や装備品による強化といった自分のマナ・ソースを酷使する戦略が取られていたが、最終的には軽量カウンターの採用やメムナイトによる蔦の加速等、より早く自分を回す方向にシフトしてきた。
極め付きはLEDの採用で、手札を捨ててまでも更に加速するという思いきりの良いタイプもあるが、やはりピーキーなのは否めないか。

 ■SCG Legacy Openとその分析
 http://4survival.diarynote.jp/201010181903473791/
 http://4survival.diarynote.jp/201011011735448660/
 http://4survival.diarynote.jp/201011101437328828/


ってことで、現在までの流れを追うのは終了。
次回のPart.4では、これまでのまとめを書いてみたい。
1回目
http://4survival.diarynote.jp/201010181903473791/

2回目
http://4survival.diarynote.jp/201011011735448660/


2回目を書いたのが先週のこと。
んで、先週末にまたSCGで200人規模のLegacy Openがあった模様。
これ、シリーズってことは、また来週もあるの?

Top8にはUGが3つ、Oozeが1つで相変わらずのサバイバル全盛だが、GWは無かった。
Top16にはGWが1ついるけど、UGもOozeも1つずついるから、今回はUGが強かった感じだなぁ、と。
Dark Horizonsは今回も居た他、Top8とTop16にリアニが1ずつ増えた。
何となくだが、墓地対策全盛のこのタイミングでリアニが勝てたことが不思議。
ちなみに、ゴブリンって前回もTop8に1ついた。

http://www.starcitygames.com/magic/standard/20450_Live_Coverage_of_StarCityGamescom_Open_Series_Boston.html


1st UG Survival:
 -色:UGWb
 -復讐蔦:4
 -ルートワラ:3
 -装備品系:無し
 -不毛:0
 -その他:不可思議、メムナイト、用心棒、直観2
 http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=35558

2nd Ooze Survival
 -色:BGW
 -復讐蔦:4
 -ルートワラ:4
 -装備品系:無し
 -不毛:0
 -その他:ウーズ2、シャーマン4、Sphere、白教示者4、LED1
 http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=35557

6th U/G Survival
 -色:UGW
 -復讐蔦:4
 -ルートワラ:3
 -装備品系:無し
 -不毛:0
 -その他:不可思議、Sphere、東屋、直観3
 http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=35550

7th U/G Survival
 -色:UG
 -復讐蔦:4
 -ルートワラ:3
 -装備品系:無し
 -不毛:2
 -その他:不可思議、呪い捕らえ3、シャーマン3、用心棒1、メムナイト、粗石、綺羅、ジェイス2、ほぞ3
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=35551

10th Ooze Survival
 -色:BGW
 -復讐蔦:4
 -ルートワラ:3
 -装備品系:十手
 -不毛:0
 -その他:ウーズ3、Sphere、白教示者4
 http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=35541

11th G/W Survival:
 -色:GWu
 -復讐蔦:4
 -ルートワラ:2
 -装備品系:十手2、石鍛冶
 -不毛:3
 -その他:不可思議、思考検閲者、ガドック、Sphere
 http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=35493

16th U/G Survival
 -色:UGW
 -復讐蔦:4
 -ルートワラ:2
 -装備品系:無し
 -不毛:0
 -その他:不可思議、シャーマン2、メムナイト、直観2
 http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=35547


今回、一番注目すべき点は、UGの変化だ。
Top16にUGは4つあるが、純正のUGは1つだけで後は白を混ぜたものばかりだった。
投入枚数は個人の感性によるが、皆一様にStPと梢を投入している。
唯一のUGにしても中身はかなり変わった構成を取っており、GP Top4のようなオーソドックスなMadnessタイプとはほど遠い。
白をタッチした理由だが、やはりUG特有の線の細さを補うのが主目的だろうか。
StP以外だと賛美猫・石鍛冶・思考検閲者・MM・平和の番人などが取られており、ビートおよびコンボ対策、それに柔軟性の向上を意識しているようだ。
白をタッチしても忠臣イオナが無いのはメタゲームゆえか。

また、今まで直観型の蔦サバイバルはあまり結果を残して来なかったのだが、今回一気に増えた。
上位に来ている直観型の恐い点は、サイドに大祖師オーダーを取っていることで、サイド後に適者を全抜きした上で教主⇒直観⇒オーダーと動けることだ。
これにより、適者対策をサイドから入れているデッキを大幅にかわすことが出来る。
もし、3本目にもつれ込んでも、相手は適者をとオーダーのどちらをケアするかでサイドボーディングに悩むことになるが、まあ、1本目は適者から蔦祭りが出来ていたなら2本目で決着はついていただろう。
ぶっちゃけ、自分が昨日川崎レガシーに持ち込もうと思っていたデッキもサイドに大祖師オーダーを久々に仕込んでたんだが、残念ながら試せず。

それと、前回に比べ、サバイバル全体で十手・不毛の採用率はかなり下がっており、代わりにDaze・Pierceの採用率が大幅に上がった感がある。
これは、多色化が進んでマナベースが変化したと同時に、度々触れていたようにサバイバルへのアンチデッキとしてコンボが増えて来ると予想したためか。
もし、GWを食ったコンボをUGが食う、といった食物連鎖が起きていたとすれば、GWが減ってUGが増えたことも納得だが、実際はどんなものだろう。

一つ、ちょっとした変化もあり、今まで蔦系のサバイバルでは0マナクリーチャーを入れるかどうかは好みだったのだが、今回は上位は全員採用していた。
これは、0マナクリーチャーがあることで展開速度に明らかにメリットがあると認知された結果だろう。
そこをメムナイトにするかSphereにするかは好みだろうが、後者であれば序盤のナカティルやタルモですら数ターン止められるので、何かあった時に時間稼ぎを優先するなら後者、殴りを優先するなら前者か。
Oozeでは、白教示者からサーチして地味にブロッカーとして置ける点も面白い。



1st U/G Madness

クリーチャー (18)
4 貴族の教主/Noble Hierarch
3 日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla
3 野生の雑種犬/Wild Mongrel
1 波止場の用心棒/Waterfront Bouncer
1 クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage
4 復讐蔦/Vengevine
1 不可思議/Wonder
1 メムナイト/Memnite

エンチャント・アーティファクト (4)
4 適者生存/Survival of the Fittest

インスタント・ソーサリー (19)
4 渦まく知識/Brainstorm
3 呪文貫き/Spell Pierce
2 目くらまし/Daze
2 直観/Intuition
4 Force of Will
4 剣を鍬に/Swords to Plowshares

土地 (19)
4 霧深い雨林/Misty Rainforest
4 吹きさらしの荒野/Windswept Heath
4 Tropical Island
2 Savannah
1 Bayou
2 森/Forest
2 地平線の梢/Horizon Canopy


サイドボード
1 ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique
1 エイヴンの思考検閲者/Aven Mindcensor
1 フェアリーの忌み者/Faerie Macabre
1 金粉のドレイク/Gilded Drake
1 石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic
3 根絶/Extirpate
2 クローサの掌握/Krosan Grip
1 梅澤の十手/Umezawa’s Jitte
1 大祖始/Progenitus
3 自然の秩序/Natural Order



こちらはわざわざ4色目として黒をタッチし、根絶を投入している。
まあ、UGWまで見せてサイドから4色目が来るとは皆あまり思わんので、極めて有効だったことだろう。
前のILCの比較記事でも書いたが、最近のサバイバルには根絶が特に良く効く。
ぶっちゃけ、自分も川崎レガシーで蔦にやられて悶絶したことがある。
ただ、黒を入れるくらいなら忌み者でも概ね大丈夫じゃないか、と思わないでもない。
自分は汎用性を考えて、蔦対策はエコーにしてるが。
メリットだけでなく懸念点も幾つかあり、ドロー操作が少ない割にクリーチャー18枚しかなく、かつ4色であることがまず挙げられる。
18枚なら初手期待値が2枚くらいだから、1枚が教主でマナ加速として1枚は適者のコストと考えれば回らなくはないが、仮にハンデスで落とされたり初手1枚で不足するケースや適者置けず殴らざるを得ないケースが厳しいと考えている。
Bant Surivivalでも思案無しでBS4・土地19という構成は良く見るが、その場合はクリーチャーが大概21枚以上が推奨されることを考えると、安定性にやや疑問を抱いた。
ただ、そこを補う意味での梢の採用だったり、戦略を万全に遂行するためのカウンター増量ではあると思うので、全くの否定もできないが。


おまけ。
カバレッジだけでなく参加者の名前見てると中々面白い。
今回2位だったGerry Thompsonはお馴染みのアメリカの強豪だが、同じくSCGでDavid PriceのNew Horizonsに対してリアニで2タテ勝ちしたという記事をrainさんとこで見た覚えがある。
レガシーも結構やってんのかなぁ。
今回はOoze使ってたけど、こーいうリアニ系やっぱ好きなのかね。
あと、UG MadnessでGP Top4のCaleb Durward、レガシー大好きなDavid Price、ごーじゃーが大好きなNLU作ったAndrew Probascoは5-3だったりとか、結構見た名前があった。
主にヴェント君向け。
FEBについて色々やり取りする中で各カードのバランスとか色々話題になったので、GP ParisのサイドイベントでFEB使った人のレポート探したんだが前に転載したのしか見つからんかった。
ただ、途中まで翻訳して放置しといたのもついでに見つけたから載せとく。

http://4survival.diarynote.jp/200912280210241510/


Game1

 T1 EG:沼。
 T2 FEB:土地を置き、薬瓶をプレイ。
 T3 EG:土地を置き、Sinkholeで土地破壊。
 T4 FEB:薬瓶=1に。フェッチを置く。
 T5 EG:土地を置き、ナントゥーコの影をプレイ。
 T6 FEB:薬瓶=2に。Tropicalを置き、フェッチ⇒Tropicalをサーチ、適者をプレイ。
 T7 EG:土地を置き、影を+2/+2して攻撃。
 T8 FEB:薬瓶=3に。フェッチを置く⇒Taigaをサーチ、適者でセファリッド⇒憤怒⇒ドレッドノートをサーチ、薬瓶から手持ちの多相の戦士(≒憤怒)を出しつつ、適者でドレッドノート⇒証人をサーチ、多相の戦士(≒ドレッドノート)で攻撃。
   EG:殺しをプレイ。
 T9 EG:土地を置き、影を+2/+2して攻撃。
 T10 FEB:Tropicalを置き、適者で証人⇒多相の戦士をサーチ、薬瓶から多相の戦士(≒証人)を出してセファリッドを回収しつつ、適者でセファリッド⇒フェイジをサーチ、多相の戦士(≒セファリッド)がセファリッドの能力でフェイジを捨て被覆を得て攻撃。
   EG:布告をプレイ。
   FEB:Willでカウンター。適者でサイカトグ⇒何かをサーチ、多相の戦士(≒サイカトグ)がサイカトグの能力で墓地のカード(サイカトグとWill?)をフェイジが見えるまで取り除き、多相の戦士(≒フェイジ)が攻撃して終了。


Game2

EGがT1に儀式からHymn&囲いという鬼アクションかましたもののクロックが中々引けず、多相の戦士を強奪する悪魔に変身させたFEBにまくられて負け、とのこと。
途中、素引きした黒力戦を置くタイミングが1回だけあり、そこをちゃんとプレイしてれば強奪する悪魔が出ず、EG側が負け無かったみたいだが。


とりあえず、G1見ただけで頭痛くなった。
この複雑なシナジーとサーチ手順、何なの。
スクイーを取って来なくても、証人絡めてキチンと使い切ることでクリーチャー不足を起こすことなくゲームを終わらせてる。
手札にクリーチャーが1枚しか無くても、何か⇒証人⇒多相の戦士とサーチしてプレイすることで捨てた証人を即回収し、多相の戦士を置いた状態で別のクリーチャーのサーチに繋げられるわけだ。
また、G1の間に使用したクリーチャーは、憤怒・ノート・証人・多相の戦士・セファリッド・フェイジ・サイカトグと多彩。
このデッキ、回すのにどんだけ練習必要なんだろう。
多相の戦士とのシナジーを考え、場に極力クリーチャーを並べずそれだけで殴りきるのは凄いな。

構築面では、クリーチャー数が20しかなくBSと独楽だけで取って来れるか不安だが、土地20+薬瓶3でマナ基盤は安定だし、Blue Countも18とまあまあ。
メインで入れたもみ消しは、墓地対策のカウンターとしても使えるしな。
ちなみに、薬瓶を4にせず3にして1枚を独楽に、というのはオレも好きで前にBant Survivalで採用したことがある。
正直、薬瓶は2枚引きたいカードではないので。
あと、浄火明神について、公式で裁定出てるので載せとく。

http://community.wizards.com/go/thread/view/75890/21155057/volraths_shapeshifter_and_myojin_of_cleansing_fire?pg=1


ちなみに、このデッキ、今の環境で使うとどうなんだろう。
一応、メインにWill・Dazeがあるので、コンボにはある程度戦える。
T1に薬瓶、T2に適者が通れば、T3に何か⇒憤怒⇒証人、T4に証人⇒多相の戦士を薬瓶で出して証人回収、証人⇒セファリッド⇒フェイジとした上でセファリッド・モードでフェイジ捨てて殴れば勝ち、ってのがわかりやすくかつ安全な流れか。
T4に勝てる前提なら大概のデッキには間に合うが、憤怒の起点となる2枚のデュアランを不毛で潰されると痛い。
それもあって、カバーのためにもみ消しを入れてるんだろうが。
ただ、それ以外の面では、基本土地6枚+薬瓶3枚のおかげでマナ拘束には中々強そうだ。
鳥や教主のようなマナ・クリーチャーを採用しない理由は、その辺が場に出てる時に稲妻とかで除去られると多相の戦士が影響を受けてしまうから、というのが大きい。
また、3マナ域が多いために薬瓶=3で固定しておけば色々とやりやすい面もあるだろう。
個人的な好みとしては、T1のアクションを増やすタルモ育てる&クリーチャー確保するために、独楽と島を1枚ずつ抜いて思案2枚とか入れたくなるけどね。
http://4survival.diarynote.jp/201010181903473791/

上の記事を同じタイトルで書いたのが10/18なんだが、以下のカバレージを見る限り、2週間くらいしてもメタは変わって無かった模様。
Top8にはGWが2つ、UGが2つ、Oozeが1つでむしろ前回よりひどい。
ただ、前回の違ってDark Horizonsという名前で囲い・Hymn・名誉回復・不毛を4積みしたGBWが上位に来てる。
GW Survivalに準決勝で切られてるけどね。
ちなみに、そのGW使ってたAdam Caiは前回もGWで3位、今回は2位。
しかも、10位のANTを切ってシングルエリミに進んでる。
・・・つい先日に「GWはANTに弱い」って書いたばっかなんですけれども。
サイドの法学者2&ガドック2で止めきったのかなぁ。
ともあれ、サバイバルの警戒度をこれ以上に上げるのは止めて下さいお願いします。
でも、使うけど。

http://www.starcitygames.com/magic/standard/20378_Live_Coverage_of_StarCityGamescom_Open_Series_Charlotte.html


1st U/G Survival:
 -色:UG
 -復讐蔦:4
 -ルートワラ:3
 -装備品系:無し
 -不毛:2
 -その他:不可思議、粗石4、シャーマン4、用心棒、ほぞ5
 http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=35504

2nd G/W Survival
 -色:GW
 -復讐蔦:3
 -ルートワラ:2
 -装備品系:十手1
 -不毛:3
 -その他:シャーマン3、忠臣、イオナ、メムナイト
http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=35503

6th G/W Survival
 -色:GW
 -復讐蔦:4
 -ルートワラ:2
 -装備品系:十手
 -不毛:4
 -その他:シャーマン3、忠臣、イオナ、ペス、思考監視者
 http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=35498

7th Ooze Survival
 -色:BGW
 -復讐蔦:4
 -ルートワラ:4
 -装備品系:十手
 -不毛:0
 -その他:ウーズ2、Sphere、白教示者4、LED1
 http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=35423

8th U/G Survival:
 -色:UG
 -復讐蔦:4
 -ルートワラ:4
 -装備品系:十手3
 -不毛:4
 -その他:不可思議、メムナイト、用心棒
 http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=35496

9th Ooze Survival
 -色:BGW
 -復讐蔦:4
 -ルートワラ:4
 -装備品系:十手
 -不毛:0
 -その他:ウーズ2、Sphere、白教示者4、LED1
 http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=35423

11th U/G Survival:
 -色:UG
 -復讐蔦:4
 -ルートワラ:4
 -装備品系:十手3
 -不毛:4
 -その他:不可思議、メムナイト
 http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=35493


今回、風変わりなデッキが2種あって、1位のUGと7位&9位のOoze。
全体的な構成の変化として、前回のUGの十手3積みとメムナイトに影響されたレシピが見られる。
GWについては、前回は適者のサポートを装備品で行っていたが、今回はシャーマンの方をより多く採用したようだ。
また、石鍛冶のテンポロスを嫌ったのか、前回3位のGWは今回その枠がメムナイトにして軽くなっていた。
自分も石鍛冶は重くて苦手だし、メムナイトで蔦展開は加速されることから、その案には全面的に賛成だ。
1位のUGおよび7位&9位のOozeにもシャーマンは搭載されていることから、今回はシャーマンが増えた大会と言えるかもしれない。

推測だが、サイド後に適者に針を刺されたりグリップされたりすることを警戒し、シャーマンという逃げ道を用意しておいたのではないかと思う。
それと、サイド後は墓地対策を置かれると適者を激しく回したりは出来なくなるので、相手の出方を伺いながら使うのであればシャーマンのように1ターンに1回程度でも足りるということなんだろうか。
つまり、蔦⇒蔦⇒蔦⇒ルートワラ⇒メムナイトのように動くと誘発スタックでトーモッド起動とかが恐いが、ターンを分けて蔦⇒ルートワラとルートワラ⇒タルモのように慎重に動くのであれば蔦1枚と墓所・遺産を交換するか迷う結果となり、自分の思考で相手をコントロールしやすくなる。
しかも、蔦を飛ばされてもタルモ&ワラは場に残るし、手札にクリーチャーがあれば今度こそ蔦祭りをしても良い。
ただ、シャーマンは除去られやすいので、勿論、そう上手くも限らないのだが。
なお、1位は以下にレシピ転載してみた。



Artifacts
1 Brittle Effigy
1 Lion’s Eye Diamond
1 Pithing Needle

Artifact Creatures
1 Shield Sphere

Creatures
3 Basking Rootwalla
1 Eternal Witness
4 Fauna Shaman
4 Noble Hierarch
1 Quirion Ranger
4 Trinket Mage
1 Trygon Predator
4 Vengevine
1 Waterfront Bouncer
1 Wonder

Enchantments
4 Survival of the Fittest

Instants
1 Daze
4 Force of Will
1 Spell Pierce
1 Spell Snare

Artifact Lands
1 Tree of Tales

Basic Lands
5 Forest
1 Island

Lands
4 Misty Rainforest
4 Tropical Island
3 Verdant Catacombs
2 Wasteland

Legendary Lands
1 Gaea’s Cradle

Sideboard:
1 Basilisk Collar
1 Tormod’s Crypt
1 Faerie Macabre
1 Gilded Drake
3 Krosan Grip
2 Spell Pierce
4 Submerge
1 Emrakul, the Aeons Torn
1 Llawan, Cephalid Empress



1位のUGが今までと大きく違う点は、UG MadnessではなくUG Survivalである点。
マッドネスの共鳴者を抜いてシャーマン・粗石・用心棒を投入し、よりコントロールに寄せている。
粗石+0マナ・クリーチャーのシナジーを投入している点が面白く、蔦がすぐ戻って来やすくなった。
自分も前に日記の秘密の方で書いてたけど、やっぱ実装する人いるんだね。
ほぞも彫像とLEDというチョイスが面白く、前者は対クリーチャー面が不足しているUGの弱点を補え、後者はLEDによるディスカードで加速が出来る。
また、万能である針も何だかんだで役立つだろう。
そのせいか、完全に三角エイが切られているが。
カウンターについては、今のメタではどれが最良とも言い切れず1枚ずつ入れたんだと思うが、こういう遊び心は結構好きだ(笑)。
結果的に、ぶん回りが無くなったことで勢いが落ちたように思えるが、どんな動きをするのか是非確認してみたいところだ。


おまけ。
David Priceも居たみたいだが、New Horizons使って12位のJunkに切られてた。
しかも、0-2。
やったことねーけど、New HorizonsってBGWと相性悪い?
ついでに、Patrick Chapinが「適者はレガシーで禁止されないんじゃね?不毛やBSが使われてる枚数と比べてみ」みたいなことを言ってた。
心配しなくても、SCGだけだ、そんな多いのは。
一時期のスレショやCTGが溢れた時期に比べりゃマシだし、どうせまた対策されて終わるしな・・・。
ってことで、今日のAMCはFA?
でも、そんなに皆サバイバル使って無さそうな雰囲気もあるが。
オレは例によって嫁に引きずられてたのでAMC行けなんだ。

GW Survival、Survival Zooは確実にコンボに弱い。
百歩譲ってまだANTは何とかなったとしても、S&Tはどうしようもない。
ZooならREBはあるとしても、コンボ側は大概WillかDazeの1枚はあるので、それでかわされたら厳しい。
不毛モード入れたら目があるかもしれんが、相手がフェッチを適切に使えば無傷で3マナ揃えて撃たれるしな。

UG Madnessも基本はWill4・Daze2とサイドのピアス3くらいなので、その1枚をしのがれると大概終わる。
BSや思案が無いために、カウンターのおかわりを探しに行けないからだ。

だもんで、GW SurvivalやUG Madnessが流行る中、ずーっとWillに加えMMや法学者が投入できるバントカラーでのサバイバルを模索してたんだけど、方向性としては間違ってなかったのかね。
やっぱコンボに勝とうと本気で思ったら、青でWill構えるのが一番無難に思えてしまう。
それか、自分が先手のT1にハンデスかますのも手だけど、負け⇒勝ちで3本目に先手取られたらBSで逃げられ返しにコンボ、ってケースもあるし。

S&Tばっかりは、ホントにどうにも手を打ちにくくて苦手だ。
カウンター枚数じゃ確定で負けるから、急ぎでMM決めるのが一番無難というのが現状の結論。
Hive Mind相手に撃たれるパクトが1枚だけという前提ならSSSもありだが、スニークやエムラだとアウトだし。
ぶっちゃけ、呪い捕らえも少し候補に挙がってて、T1に置ければ相手は確実に減速するから、というのが理由。
ドレッジで橋飛ばすにも効くしな。

うー、これからもやっぱ課題だわ。
誰得と言われたらオレ得と答えるしかない記事のPart.2。

自分が引退していた2004/09にレガシーは新設された。
ってことで当時の事情はリアルで知ってるわけじゃない、ぶっちゃけ。
が、適者生存の変遷に限っては、復帰当初に色々と調べまくったので、その辺を述べて行きたいと思う。


【2004後半 - 2005】

まず、レガシーの当初、エクテンで使用されていた適者のアーキタイプは禁止カードも無く全て使用可能。
中でも、禁止前に大会上位に何度も入ったTSは、ブランクの間に憤怒と起源を得てATSへと進化し、成立当初から猛威をふるうことになった。
ATSは、多めに投入された緑のマナ・クリーチャーから対立やライダーといった重めのカードをプレイし、かつ起動コストとすることで早期のロックを可能としたデッキだ。
適者の弱点である土地基盤も、メインのレインジャーでの森絡みデュアランのバウンスやマナ・クリーチャーで補完するなど、それなりに対策出来ている。
が、約1年後、150人程度が参加した2005/08のレガシー選手権では上位に全く絡んでいなかった。
理由は主に2点あり、2005/02には真髄の針が刷られたことでそもそもの使用者が激減したこと、そして天敵であるLSが居たことだ。
ATSは基本的にカウンターが少ない上にボードコントロールはほぼクリーチャー依存であるため、ラス謙虚やStPを備えるLSとは非常に相性が悪い。
そして、レガシー選手権の上位はゴブリンとLSばかりだった。
ちなみに、現在の定説である「Willを使うならBlue Count 18以上推奨」とは全くかけ離れた14枚程度では、ラス謙虚をカウンターしたりは難しかったんだろうと思う。
と言うか、そもそもの適者がカウンターされるし。

 ■ATS
 http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=11789


しかし、同年末のGPリールではサバイバルはあっさり復活し、Rec-Surがベスト4に入った。
エクテンとは違って悪夢は1枚に抑えられ、代わりにハンデス7枚体制という現在のRec-Surにほぼ近い構成だが、「青に強いのは黒のハンデス」ということでATSよりもLS等に強かったと考えられる。
また、いかに針が強いとは言え、帰化等を備える緑相手に置物では対策しきれないし、しばらくメタ外で無警戒だったことも追い風だったんだろう。
元々ビートダウンには強い適者のこと、準々決勝ではゴブリンを2-0で破っての入賞した。
ただ、準決勝で当たった優勝者のUGスレショには完全に相性負けしたが。
ちなみに、優勝デッキは今見ると凄く面白い構成をしているので、是非確認して欲しい。
正直、こんな構成をされると、適者を通せる気はしない。

 ■Rec-Sur / GPリール
 http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Events.aspx?x=mtgevent/gplill05/t8decks



【2006 - 2007】

その後、しばらくは悪名高きハルク・フラッシュやタルモ登場による青緑スレショ全盛時代を迎え、また下火になった。
ハルク・フラッシュの早さや、前述のような相性が悪いスレッショルドの多い中では勝ち切れなかったという事だろう。
2006/08のレガシー選手権では183人中でサバイバルの使用者は5人、900人近く参加した2007/05のGPコロンバスでも上位に絡んでいない。
ちなみに、AMCでもATSやRec-Surがごく稀に入賞するくらいだったし、今は亡きDeckcheckで見た時もこの時期は草の根大会でチラホラという感じだった。
とは言え、その間も徐々に調整は続けられており、Rec-SurやRGSAもRBGSAやSurvival Rockのような派生形を生み出し、各地の大会でも上位に時折顔を出していた。
RBGSAは赤願い、Survival RockはDeedを採用することでコントロール力をそれぞれ強化し、ビートに対しては非常に強いデッキになっている。
タルモが登場したことで序盤をしのぎやすくなった他、「スクイーとのシナジーでタルモを毎ターン場に出す」という強い動きが出来るようになったのも理由の一つだろう。
非クリーチャーしか落とせなかった強迫をローウィンで登場した思考囲いに変えられたことも地味に大きい。
ただ、コンボに対してはハンデスしか対策が無く、当時の高速なコンボには対応しきれなかった。
余談として、レガシーでDavid Priceと言えばNew Horizonsの先駆者として有名だが、2007前半くらいから2008後半くらいまではRGBSAを結構使っていたようだ。


"RGBSA" by Dave Price
DLD The Batcave Vancouver 2008.6.29
7位 / 47人

creature [24]
1 Anger
4 Birds of Paradise
4 Eternal Witness
1 Faerie Macabre
2 Flametongue Kavu
1 Genesis
1 Indrik Stomphowler
1 Magus of the Moon
1 Rofellos, Llanowar Emissary
2 Shriekmaw
1 Squee, Goblin Nabob
4 Tarmogoyf
1 Tin Street Hooligan

spell [15]
4 Burning Wish
3 Cabal Therapy
4 Thoughtseize
4 Survival of the Fittest

land [21]
4 Bayou
5 Forest
4 Taiga
4 Windswept Heath
4 Wooded Foothills

Sideboard:
2 Yixlid Jailer
4 Krosan Grip
1 Cabal Therapy
1 Chainer’s Edict
1 Gleeful Sabotage
1 Regrowth
1 Rough / Tumble
4 Leyline of the Void




【2007末 - 2008前半】

ようやく話題に上ったのは、2007/12の世界選手権のこと。
ウェルダー・サバイバルという新しいアーキの登場によってだ。
5Cで組まれたこのデッキのメインの戦略はリアニメイトで、適者で何か⇒ファッティ⇒憤怒⇒修理工とサーチしてプレイすることで強力なアーティファクト・クリーチャーを早期にプレイすることが出来る。
古くはRec-Surにおける棺の女王や宿命のネクロマンサーと同じような動きだが、修理工の方がはるかに軽く、かつ憤怒のおかげで隙が減った。
各種Moxにより1ターン目から適者を置くことが出来るのは、今までのサバイバルに無い特色だ。
また、直観を採用することでキー・カードのサーチや生物を墓地に落とす等の動きを可能にしている。
サバイバルデッキの特徴である適者への依存の解消を明確なテーマとして盛り込まれれたアーキタイプは、これが初めてだろう。
しかし、このデッキもメタを大幅に変えるには至らず、注目を一瞬浴びただけでまたサバイバルはTier2以下に戻った。

 ■Welder Survival / 世界選手権07
 http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Events.aspx?x=mtgevent/worlds07/welder


また、2007のPTバレンシアでエクテンにCTGが登場したのを受け、上記の世界選手権の頃にはNot Quite Survivalというアーキタイプも作られた。
しかし、公式な記録がほとんどなく、Deckcheck,netの消滅に伴い、今ではレシピが全く残っていない幻のデッキと化した。
辛うじてWebのCacheから引っ張り出したレシピが以下だ。
Baseruptionのようにボブ&独楽&相殺のシナジーを軸にしながら、適者からの大口&起源といったコンボも内蔵した形となっている。
そのため、CTGとサバイバル、どちらの戦略も取ることができ、適者に依存しないデッキと言える。
Willに加え、Daze等も投入し、かつそれでタルモ等のクロックを守って殴り勝つという戦略を考えると、クロック・パーミッションの形を取った始めてのサバイバルと言える。
ただ、適者・独楽・起源はいずれもマナを食うため、3種を盛り込んだことでたびたびマナ不足となるのは大きな問題だ。
その遅さのせいか、2009/10にアラーラの断片が登場してZooの隆盛が始まったあたりから全く見なくなった。


"Not Quite Survival" by Marius Laber
Legacy in Speyer 2007.12.22
3位 / 42人

Creature [14]
4 Nimble Mongoose
4 Tarmogoyf
3 Dark Confidant
1 Squee, Goblin Nabob
1 Genesis
1 Shriekmaw

Spell [27]
3 Counterbalance
4 Survival of the Fittest
3 Sensei’s Divining Top
4 Brainstorm
4 Daze
4 Force of Will
2 Smother
3 Ponder

land [19]
3 Bayou
1 Breeding Pool
4 Polluted Delta
4 Tropical Island
3 Underground Sea
2 Windswept Heath
2 Wooded Foothills

Sideboard:
1 Yixlid Jailer
3 Krosan Grip
4 Engineered Plague
4 Leyline of the Void
3 Winter Orb




【2008後半 - 2009前半】

2008の後半になると、相変わらずGPやレガシー選手権の上位には来ないものの、新しいアーキタイプとしてSurvival ElfとSurvival Madnessが登場した。
いずれも適者に依存し過ぎないためか、ある程度のビート力を備えたデッキだ。
Survival Elfは古くからのエルフに加え、ローウィン・ブロックで強化された新しいエルフによって成立した。
最近ではお馴染みのデッキだが、実は構築については何パターンかある。
純正の単色、憤怒や鏡の精体を入れたNayaバージョン、タルモ等のエルフ以外も多く採用したバージョン、そして、それらにコンフラックスで登場した大祖始を仕込んだタイプだ。
元々、エルフデッキは全体除去や疫病に弱かったが、適者のおかげでリカバリーがしやすくなった。
デッキ自体の特徴として、適者が引けなくても親和エルフのようにクリーチャー同士のシナジーがあるため、大量展開してそのまま殴り勝つケースも少なくない。
例によってコンボには相性が悪いものの、サイドにアメジストのとげを問題なく投入出来るのはメリットか。
また、適者と大祖始オーダーを同時に投入するという考えは今までにない画期的なもので、以後は様々なサバイバルでも散見されるようになった。
ドロー操作のないSurvival Elfでは適者・オーダーでキーのドロー率を高めると共に、当時流行していたCTGへの対策という側面もある。

■Elves
 http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=29178


Survival Madnessについては、現在のUG Madnessがポピュラーになる前から存在はしていた。
UG Madness自体はATSと同時期から存在したものの、それを適者と合わせる発想はあまり無かったらしく、ポピュラーになってきたのはこの時期らしい。
当時は蔦もなく、適者&ルートワラのシナジーにクレイドルを合わせる程度の戦略だけだったので、大した成績は残していないが。
残存するレシピもバラバラで、結局はあまり煮詰められないまま放置されたと思われるが、ツールボックスと言うよりはクロック・パーミッションが主な戦略だったようだ。
今までのサバイバル以上に打撃力の高いクリーチャーが多く取られ、サバイバルとマッドネス、2つの勝ち筋が選択できた。
ちなみに、見かけた中では相殺独楽を投入したタイプもあったので掲載。

 ■Survival Madness
 http://4survival.diarynote.jp/200906252357159444/


既存のタイプについてだが、500人近いプレイヤーが参加した2009/05のBazaar of Moxen 3でSurvival Rockが10位に入賞していたりする。
この大会の上位はDS、ANT、カナスレ、CTGなど現在もお馴染みのデッキの数々だが、つまりは現在でもある程度のデッキパワーあるということの証左だろう。
恐らく、一番の要因はメインに投入された3枚の自然の秩序とそれをサポートする7枚のハンデスであり、適者に依存しない別の勝ち筋があるということだろう。
ただ、パッと見、Survival Rockなのか4CのSAなのかわかりにくいが、大よそSA系列のデッキは厳密な分類は無いのでひとまずSurvival Rockとした。

 ■Survival Rock by Bazaar of Moxen 3
 http://bazaar-of-moxen.com/magic-decklist-mtg-deck-list-bom-lists-bazaar-of-moxen.php#bom3


そして、この2009前半、アラーラ・ブロックで登場した強力なクリーチャー群を手に入れてBant Survivalが登場し、引退して長かった自分がふとした拍子にMtg Wikiを見つけレガシーを知ることになったのだが、いい加減長くなったのでPart.3で続きを書きたいと思う。
その前に、Bant Survivalの走りになったデッキの一つを載せておく。
DN中で度々書いてるが、オレが復帰する際にまず目指した原点。
ちなみに、またもやDavid Price製なんだが、King of Beetdownは意外と適者が好きなんだろうか。

 ■UGW Survival By David Price
 http://4survival.diarynote.jp/200907220036023433/


すずめ君、きょうじゅさんに触発されて、自分も適者の変遷についての分析を書いたろかと思ったんだが、つらつら書いてるうちに分析というより思い出話がしたくなった。
つーわけで、序論として大昔の適者を色々振り返りたいと思う。


適者生存が刷られたのは1998/06であり、はや12年が経過した。
その間、適者の主戦場はスタンダードからエクテン、そしてType1.5へと変わり、2004/09のレガシー制定までに様々なデッキが登場している。


初期のサバイバルとしては、適者と繰り返す悪夢のシナジーを軸としたナイトメア・サバイバル、その後継のサバイバル・デスがあり、これはいずれもスタンダードだ。

ナイトメア・サバイバルは、極楽鳥や根の壁といった優秀なマナ・クリーチャーと大クラゲ・ネクラタルのような優秀なCIPクリーチャーが当時既に存在したことから、「マナ加速によるサーチ&展開」「銀弾による除去&置物破壊」「クリーチャーを墓地に送ってリアニメイト」という3戦略を軸にBGメインで組まれた。
この戦略は、12年経った今でも適者の基本戦略として存在しており、かつ非常に強力だった。
どのくらい強力かと言うと、キー・カードである繰り返す悪夢が禁止されるほどだ。
当時、トーモッドは既に落ち、墓地対策も少なかったことも適者がメタに上がった一因だろう。

 ■Rec-Sur / World Championship 1998
 http://mtgwiki.com/wiki/World_Championship_Decks_1998


繰り返す悪夢が禁止されたものの、ウルザブロックで強力なカードを幾つも獲得したことで、ナイトメア・サバイバルはサバイバル・デスとして引き続き活躍した。
ヴォルラスの要塞、なだれ乗り、骨砕き、レクター、崇拝等、現在も使われる名前が幾つもあることから、その強力さがわかる。
また、成立の一因として、真鍮の都とスランの採石場という2種の5色土地によるサポートがあった。
多色デッキを成立させるのは、いつの時代も強力な土地だ。
そして、その土地を狙うデッキはいつでも存在し、当時は不毛を4積みしたポンザがあった。
現レガシーにおいてもサバイバルとMana Denialの戦いが行われていることを考えると、両者がいかに強力かがわかると思う。
事実、1999の日本選手権のTop8に2つ、APACは優勝という実績を残している


エクテンに移ってからは、上記に加え、トレードウインド・サバイバル、スクイー・バインド、RGSA、フルーティ・ペブルスが登場した。

前者は今もって現役であるRaphael Levyが持ち込んだデッキであり、リアニメイト戦略ではなく冬の宝珠と対立によるボードコントロール戦略を軸にした初めてのUGメインのサバイバルだ。
そして、スクイーが登場してから初めて作られたサバイバルでもある。
スクイーが刷られた当初から適者とのシナジーの強力さは認識されており、1999年のPTシカゴでこのデッキがTop4に入ったこともその証左だろう。

 ■Tradewind Survival / PTシカゴ
 http://www.wizards.com/sideboard/article.asp?x=PTCHICAGO9900/top8decklists

そして、そのシナジーを更に追求してスクイーを4枚投入したスクイー・バインドと3枚投入したRGSAも登場した。
スクイー・バインドは適者でスクイーをサーチし、嵐の束縛とマスティコアのコストに充てるデッキ、RGSAは前者から嵐の束縛を抜きクリーチャーによるボードコントロールをより強化したデッキだ。
特に、RGSAは不毛を4積みする等、これまでの適者とは違ったアプローチをしており、緑の生物が多くなったことで打撃力の向上も見られる。
何より、これまでになかったRG主体というところもポイントだ。

 ■Squee Bind / GPシアトル
 http://www.wizards.com/sideboard/article.asp?x=GPSEATTLE00/welcome

フルーティ・ペブルスとは、サバイバルで初めての瞬殺コンボを内蔵したデッキだ。
元々はペブルスともエンデュアリング・ボンバーとも呼ばれる0マナ・クリーチャー+ゴブリンの砲撃+永劫の輪廻による3枚コンボを軸にしたデッキがあり、それをサバイバルに入れたものになる。
レクターを使用する関係上、主にナイトメア・サバイバルとのハイブリッドで組まれる事が多いか。

 ■Rec-Sur / GP台北
 http://www.wizards.com/sideboard/article.asp?x=GPTAIPEI00/top8decks


実績としては、PTシカゴを皮切りに2000のGPシアトル以降、Top8に1~2人は常にサバイバルがいた。
が、カウンター・オースやネクロ・ドネイト等、更に強力なデッキが居たため優勝は逃し続けている。
特に、オースとの相性は最悪だった。
そのせいで使用者が減ったのか、GPシンガポールより後は入賞者も絶えて完全に下火に。
にも関わらず、2001/04には禁止カードに指定された。
そして、解禁は2004/09のレガシー制定を待つことになる。
ちなみに、実績は残していないものの、Full English Breakfastが作成されたのもこのエクテンの時代だ。

 ■Full English Breakfast
 http://mtgwiki.com/wiki/Full_English_Breakfast


それと、余談になるが、自分がMtgから興味が失せて自然と引退することになったのもこの時期。
自分が始めたのはウルザ・ブロックの末期だったため、適者はすぐ落ちてエクテン行きだった。
最初はげーむぎゃざ等で高額カードばかりで組まれたエクテンは羨望混じりに眺めるだけだったが、ふとした拍子に適者を安く手に入れることができ、それから必死にパーツを集めた覚えがある。
なので、適者が禁止された時は相当愕然とし、大げさかもしれないが喪失感のようなものを感じた。
そういう事情もあり、レガシーで適者が使えると知った時は非常に嬉しかったし、今に至る「適者以外のデッキは大会で使わない」という自分ルールの原点にもなっている。
なお、当時は大学生でGWメインだったからそこまで資産があったわけじゃないが、ペプルス混じりのRec-Surを組んで無限コンボしながら遊んでいた。
おかげで、レガシー復帰にあたってSurvivalとCTGのハイブリッドを組もうとしたものの、Tropical Islandは1枚しか無くBayouは4枚という状態で、大人買いを散々するハメになった。


こうして振り返ると、現在のレガシーにおける適者生存の基本戦略は、スタンダードおよびエクテンで使えた4年間で大よそ確立されたと見ていい。
主流はBG⇒UG⇒RG⇒UGのように変化しているものの、マナ加速をして生物を取って来て好き放題する、という動きは何も変わらない。
忠臣イオナや蔦ワラやウーズにしても、「リアニ対象を適者でサーチして落とす」という動きはRec-Surからの伝統的な動きだし、Bant SurvivalやGW Survival等の「スクイーでアド稼いで軽~中量級を毎ターン展開」という動きはTSやRGSA由来だ。

ただ、戦闘力はと言えば、当時とは比べ物にならないほど現在のレガシーの方が高い。
その理由は、クリーチャーの質の違いだ。
蔦や恐血鬼のようにあんなに簡単に戻って来る生物は居らず、タルモ・RWM・KotRのように軽量でP/Tが高い生物も居なかった。
そのため、Bant ・UG・GW・Zooとのハイブリッドのようなクロック・パーミッションやビートダウンの形を明確に取るサバイバルが成立しなかった。

それを踏まえて、Part.2ではレガシー初期から2009年頃までのサバイバルを見て行きたいと思う。
ただ、この時期は引退状態だったため、主に復帰当時の視点で。
超意訳。
GWuとUGでどう戦ったかが気になったので。
でも、レポート見たら途中の経過がかなり省かれてるので、脳内補完した。

ちなみに、準決勝はGWu2 - TA1とUG 2 - GW 1。
GWuのG1はTAがもみ消しで勝ち、G2は窒息ゲー、G3はKotR&不毛ゲー。
UGのG1はUGが適者で蔦祭り、G2はGWが法学者で蔦封じながら適者で蔦祭り、G3はUGが適者で蔦祭り。
後者がかなりカオスだ。

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http://www.starcitygames.com/magic/legacy/20305_Finals_Jessie_Butler_vs_Zack_Strait.html

サバイバルはTop8で最も使用されたデッキタイプで、決勝でもそれが対決することになった。
Jessie Butlerはルーンの母のような白を加えたタイプで、対戦相手のZack Straitは既にそれと同型に準決勝で当たっている。
StraitのデッキはGP Madridのと大差ないUG Madnessだ。

GWuが先手で教主を置いた後、DazeケアのためKotRでなく十手をプレイ。
UGは適者を置いたが、GWuのKotRが止められない流れとなる。
GWuがKotRで不毛をサーチしてUGのトロピーを破壊し、UGの土地を森だけにする。
そのままKotRが殴り続けて勝ち。

GWu 1- UG 0

「このデッキはずるいよ。新しいリアニデッキだね」とGWu。

GWuの最初のスペルは十手、しかしUGは三角エイをプレイ。
UGは雑種犬を出し、GWuは不可思議で返すものの、雑種犬をルートワラを捨ててパンプアップし不可思議を倒す。

その後、GWuは教主を引いたが0/1では場の解決にはならず、対してUGは適者を発見。
そのまま土地引きすぎのGWuを倒した。
この間、5分くらい。
(訳注:犬・エイ・ワラがStPされたか、UGは適者のコストとなる生物もを持っていたか等は不明)

 GWu 1 - UG 1

両者マリガンし、6枚スタートかつ教主スタート。
GWuは不毛でUGのトロピーを破壊し、教主で殴る。
UGは2枚目のトロピーを出してアクアミーバをプレイするも、その2枚目もまた不毛で割られるハメに。
が、幸いにも森が置けたためミーバで殴りリカバリーするかと思いきや、GWuがプレイしたKotRは手札の目くらましじゃカウンター出来ずお通夜状態。
(訳注:GWuがKotRを置いたのは、2枚目の不毛を置いた2ターン後と思われるので、多少はミーバで殴られたのかも)

その7/7のKotR(訳注:不毛2以外にフェッチ出したのか、能力起動で墓地肥やしたのかは不明)はすぐにUGのライフを危険域に追い詰め、UGは雑種犬や三角エイをプレイし必死に抵抗する。
しかし、GWuは2枚目のKotRと復讐蔦でトドメを刺した。

GWu 2 - UG 1

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つーわけで、GWuは適者出さずに勝った模様。
KotR&不毛ゲーでおしまい。
ちなみに、GWuは両方とも4積み。
そのくせ土地20枚とか、「舐めてんのか」と言いたくなるくらいギリギリの枚数だろ、それ。
まあ、代わりにフェッチは4枚だけであまり圧縮しないようにしてるみたいだけれどもね。
フェッチ少ない=トロピーを取って来れない=不可思議も使えない、ってことに繋がるのでその辺も不可解なんだが、まあ、KotRで取って来るんだろな。

普通に考えて、適者のマナ攻めるのは常套手段だからよくわかるんだけど、適者同士の対決って微妙に先手ゲーって気がせんでもない。
教主&不毛でテンポ差を広げて勝つ、というのがコンセプトとして一貫してるのはわかりやすいけども。
蔦サバイバル同士だったら、適者置いただけでは勝てなくて、より戦線を広げられた方が勝つ=テンポ&アドが大事。

しっかし、見た限りどんなサイドボーディングしたかは全然わからんし、サイドが必要だったのかも疑問なんですが。
2戦目以降、GWは忌み者・窒息・PtE・十手・掌握とか色々入りそうなカードいっぱいあるから、どういうバランスで入れたかすっげー興味あったのに。

まあ、何はともあれ、最近の白絡みのSurvivalは教主・タルモ・KotR・蔦・適者・不毛を4積みすることから構築を始めたら手っ取り早いかもね。
Bant Survival的に考えると、その時点でWill入れるBlue Countが欠片もねーんだけどな。
相変わらずのBant Survival。
レガシー復帰して以来、大会は公認・非公認を問わずこのデッキでしか出たことがございません。
つーても、レシピは少しずつ変えて行ってるけどね。

先日のメインWill無しのレシピが意外と気に入ってて、今はそっちの方向性で進んでる。
ちなみに、忠臣イオナのメイン採用については、メタを考えて悩み中。
現状、イオナの支配力とサイズが絶対とは言い切れないので、KotRで不毛割ったりサイズ上げたりする方がお手軽じゃないのか、と。
まあ、そうなると行きつく先は件のSCGのGWuみたいな適者+装備品の形になるわけで。

ただ、個人的にはテンポとデッキ構築上の汎用性およびスペース削減を考えると石鍛冶<白教示者って思ってる。
例えば、発掘と金属術の対策にサイドを3枚ずつ割くとしたら一気に計6枚の枠が無くなるけど、うち2枚を白教示者とすれば計4枚で済む。
代わりに、銀弾対象のその1枚が割られた時は結構痛いんだけれど、そのリスクを踏まえた上でどれだけ幅広く対策するか、という問題。
まあ、恐い相手ならもう少し銀弾対象を積み増しても良いしね。

ってことで、仮組みして一人回ししてみた。
最近は適者をプレイしても1枚目は割られると仮定し、その後にどう動けるかというシュミレーションに主眼を置いてる。
つまり、適者が無くてもビート等が成立するか、という点を今まで以上に気にしてる。
それと、初手のマリガン回数。
最近は不毛が多いせいでかなりマナベースに気を払う必要があるし。
それもこれも、適者が警戒されまくってきたのが理由なんだけどね。

一応、30回ほど初手チェックを繰り返してみたが、マリガンが必要なケースは4/30回、そのうちダブマリが必要なケースは0/4回だったので、多分このまま進めて問題なさそう。
おおよそ10回に1回程度のマリガンで済むなら、まあ許容範囲かね。

あとは実戦で試したいんだが、いつになるやら。
AMCは、多分出れないだろなー。
大体200人規模でサバイバルが1-3位フィニッシュ。
サバイバルが増えて嬉しいけれど、こんなに大々的に勝つと警戒されまくって大変じゃね。
いや、既にメタのかなり上の方に居るだろうけど。
Bant Survivalは別にしてな。

http://www.starcitygames.com/magic/standard/20274_Live_Coverage_of_StarCityGamescom_Open_Series_Nashville.html


1st G/W Survival:
 -色:GWu
 -復讐蔦:4
 -ルートワラ:2
 -装備品系:石鍛冶、十手2、火水剣
 -不毛:4
 -その他:不可思議
 http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=35428

2nd Vengevine Survival
 -色:UG
 -復讐蔦:4
 -ルートワラ:4
 -装備品系:十手3
 -不毛:4
 -その他:不可思議、メムナイト
 http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=35427

3rd Retainer Survival
 -色:GW
 -復讐蔦:3
 -ルートワラ:2
 -装備品系:石鍛冶、十手
 -不毛:3
 -その他:シャーマン3、忠臣、イオナ
 http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=35425

7th Ooze Survival
 -色:UGB
 -復讐蔦:3
 -ルートワラ:2
 -装備品系:なし
 -不毛:0
 -その他:不可思議、シャーマン4、ウーズ3
 http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=35423

12th Retainer Survival
 -色:GW
 -復讐蔦:4
 -ルートワラ:4
 -装備品系:十手
 -不毛:0
 -その他:ESG4、LED4、ワーム4、白教示者4、忠臣、イオナ
 http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=35416


全部蔦入りスクイー無し、かつ上位は不毛&十手入り。
適者を置ければカウンターされずに蔦リアニが出来る、というのは確立された勝ち筋。
コントロール相手には特に強いし、何より速度がおかしい。
蔦に速攻付いてるのが変だ、と皆思うのも無理はない。
あと、十手と不毛が強いのはわかっていたけど、やっぱ大事みたいね。
スクイーは蔦回してたら取って来る暇ないし、基本、手札にクリーチャーはいっぱい来るから要らんと言えば要らん。

1位のGWuについては、前に取り上げたようにGWに不可思議入れたタイプ。
蔦が一番強いのはUG Madnessと同様、蔦が何匹も空飛んでる時だし。
適者引けなかった時のために装備品パッケージが入っているが、キー・カード8枚のうちのどれかを引けば良い、というのは単純に安定する。
殴り要員もタルモ4・賛美猫3・KotR4・蔦4とガッチガチだ。
忠臣イオナやスクイーが入っていないのは、単色封じを考えず、かつ適者はアドを取るのではなくルートのためだけ、ということだろうか。
実は、最近試してる幾つかのタイプのうちの一つがコレだったりする。
サイドにMMを取ったり色々出来そうなもんで。

2位はごく一般的なレシピだが、メムナイトの1枚刺しと十手3がポイントか。
やはりメムナイトは蔦リアニの速度を上げるし、装備品は大事な勝ち筋となる。

3位は装備品系は少ないが、シャーマンを加えてキーを9枚体制にしている。
おかげで、マリガンしてもかなり安定して引けそうだ。
かつ忠臣イオナも投入し、勝ち筋を増やしている点が面白い。

7位はどっちかと言うとスタンみたいな構成だが、コンボは完全にレガシー仕様でWikiに載ってるヤツ。
コンボか蔦で勝つのがコンセプトで、ハンデスとカウンターでそれをサポートする形。
蔦を取ってきたりセラピーを取って来る等、何気に直観が良い働きをしそうだ。
8サバイバル体制+直観3であれば、引いてくるのも苦労しなさそうだし。
このコンボで自分も組みたいと思っていただけに、早々に組んでいるのを見て感心してしまった。

12位はかなり変わった構成。
ぶっちゃけ、マッドネス特化のコンボデッキ。
展開をLEDとESGで加速して蔦とワームで殴るのがコンセプト。
初めて見た時はどーいう動きすんのかわからんかったが。
でも、回した感じ、ちょーっと安定せんと思った。


ちなみに、最近の自分のレシピは、蔦3、ワラ1、忠臣イオナ、スクイー、不可思議が入ってて十手・不毛無し。

http://4survival.diarynote.jp/201010130024349753/

Will使う関係上こんな構成になってるが、BS・思案・Will等を抜けば十手・不毛・KotRをたんまり入れられる。
現状、コンボ対策はサイドのMMやピアスに任せてWill切った方がいーのかなぁ。
Willある方が正直プレイングは難しくなるのは確かだが。
1~4位までがSurvival入りという面白い結果に終わった昨日のILC。
丁度良いので、皆がどんなデッキに勝ってどんなデッキに負けたかを分析することに。

http://personalreality.diarynote.jp/201010031951122178/


1位 Survival Ooze(BGW):すずめ君
 Survival Zoo:○×○
 UG Madness:○○
 魚:○○
 Proバント:○○
 ドレッジ:×○○

2位 UG Madness :Fujiさん
 バーン:○○
 Survival Ooze:××
 Survival Zoo:○○
 Bant Survival:○○
 Proバント:○○

3位 BGW Survival:rainさん
 ドレッジ:○○
 Bant Survival:○×-
 Proバント:××
 ドレッジ:×○○
 ショウスニーク:○○

4位 Bant Survival:オレ
 バーン:○○
 BGW Survival:×○-
 ANT:○○
 UG Madness:××
 バーン:○○

6位 Survival Zoo:お馬さん
 Survival Ooze:×○×
 黒単:○○
 UG Madness:××
 魚:○○
 魚:○○


見たところ、Survival同士でえらい戦ってるので、丁度相性がわかりやすくて有難い。
先攻後攻や運の問題もあるので絶対の評価というわけでは全くないが。

当日の結果だけ見るとSurvivalデッキに対してSurvival Zooは引き依存の部分が強いせいか不安定な印象を受けた。
UGもOozeもドロー操作や独楽を入れているので、その差が出た気がする。
ただし、ビート性能という意味では、ナカティルからスタート出来る分を踏まえて一番だとは思うが。
墓地対策とグリップをしっかり積んでたにも関わらずOozeとUG Madnessに負けてるが、どういうサイドボーディングとハンドキープだったかが気になる。
つか、お馬さん、すずめ君相手に適者セット残してあんまし墓地対策入れてなかった疑惑あり。

UG Madnessは単純に早かった。
T1に研究から蔦出て来て殴られると、除去持ってない手札だと間に合わない。
結局、生物で一番痛いのは蔦だけなのでそれをリムーブされることが一番効果的だろうが、サイドとメインでどれだけ対策が取れるか悩ましい。
今回のILCのUGには入ってなかったが、GPのはメインにもみ消しが入っていて、アーティファクト系の墓地対策やボジューカ、忌み者はそれで対処できる形になっていたことを考えると、StPやPtEが多いデッキの方が対処はしやすい気がした。
逆に言えば、それをケアするためにミスディレが入ってたんだろうけれど。

見た感じだと、根絶と墓地対策を山盛り積んでたBGW SurvivalがUGやOoze相手には有利に思える。
特に、根絶が強い。
ただ、ビート用の生物が多いBant SurvivalやSurvival Zooに対しては、墓地対策が絶対というわけではないので、概ね五分に落ち着きそう。
ちなみに、殴り合い主体だと漕ぎ手がやや微妙な印象を受けたが、対コンボやコントロールにはMMよりも使いやすそうな感じだった。
事実、オレはMM指定をミスって自爆したくらいなので。

Oozeは、線が細く最もコンボ依存なために、フリープレイでは適者を引けず単純なビートで押し負けるケースが結構見られた。
特に、十手無双されやすい点が問題。
基本、粘って粘って隙を見てコンボを消めるデッキという感じだから、普通に並べまくって除去しきれず押されるのがツライんじゃないかと。
あとは、サイド後のT1の針とかT1の神聖の力戦とかが厳しいかもしれない。

Bant SurvivalでSurvival Zoo以外の3デッキと試合・フリープレイ含め戦ったところ、両BGWについては大体互角、UGは本気で相性悪かった。
StPかPtE、もしくはルーンの母からスタートして蔦を止められる手札じゃないと厳しいと実感。
墓地対策が太陽と月の輪とそのサポートの白教示者2枚しか無く、かつグリップが無かったせいもあるが。

余談だが、直前のサイド相談の際に「グリップ要らないんじゃね?」と会話していたお馬さん、自分はしっかりグリップ入れて大会に出ていた。
汚いさすが馬汚い。
まあ、ヴェント君のデッキ丸々借りて出てたせいもあるだろけどな。
つか、考えてみれば、大会直前に馬・すずめ君・rainさん見た時点で適者・装備品を警戒してグリップ残すべきだったよなと今更反省。


Survival以外での相性はどんなものか。
それぞれ特色があるので一概には言えないが、共通してるところだけで言うと、ドレッジ 3/25・バーン 3/25・魚 3/25の当たりでいずれも勝ってる模様。
墓地対策をちゃんとしていること、赤対策が出来ること、除去を多く積んでいる上に青でないことが勝因か。
コンボに当たったのは2/25だが、両方とも勝っているようだ。
Proバントとは3/25で2-1だが、NOを通されるとやっぱキツイみたい。


今回はILCという特殊な環境だったために結構偏った構築が多かった気がするが、これがAMCとなるとコンボや青がもっと増えると思われるので、また色々と変わるような気がする。
ただ、最近はどんなデッキにでも入れられる精神壊しの罠や新白力戦が登場した上に、赤ならREB、黒なら手札破壊、青ならカウンターといった昔ながらのコンボ対策がある。
そのため、昔よりも構築の自由度は上がって来たかなぁ、とは思った。


ちなみに、今更だが皆の戦績を名前入りで載せちゃってるので不都合あればコメントよろしく。
すぐ修正するので。
現在、Bant Survivalの今後の方針を検討する中で、色々なサバイバルを組んで回している。
最近活躍しているのは、UG Madness、Chapin Survival、GW Survival、Survival Zooなどがあるが、色が共通していて似た部分があるGW Survivalについて、書いてみたいと思う。

さて、その構成バランスはどんな感じか、ってことで少し書き出してみた。
当然ながら、どういうカードを採用するかで多少の増減はあるが、概ねは以下の通りだ。


 クリーチャー:24~30枚
 エンチャント・アーティファクト・PW:4~10枚
 インスタント・ソーサリー:4~8枚
 土地:21~23枚


ドロー操作がないため、適者のコストとなるクリーチャーは素引きしやすい多めの枚数。
置物は、適者があるので最低でも4枚、ペスや装備品次第で更に増える。
インスタント等は、StP4枚が基本で、趣味やメタに合わせてPtE・白教示者・税収などを。
土地は、4マナ程度まで伸びて欲しいこと、不毛を採用していることから最低でも21枚は欲しいが、元々教主4を採用している上にスクリブやKotRもマナ・ソースに近いので、減らせる可能性もある。

ちなみに、Bant Survivalは以下の通りだが、スレッショルドの流れを汲むクロックパーミッションであるBant Survivalとは、かなりバランスがかなり違うことがわかる。


 クリーチャー:18~23枚
 エンチャント・アーティファクト・PW:4~8枚
 インスタント・ソーサリー:12~20枚
 土地:18~19枚


ぶっちゃけると、GW Survivalは相当に殴り重視なのがカード枚数から明白で、どっちかっつーとゴブリンに近いデッキだよな、という印象だ。
余談になるが、T1にラッキー・薬瓶という凶悪なカードから動きつつマトロンやリングリーダーでアドバンテージを稼いだり銀弾したり不毛で土地縛りながら戦長で速攻付けて大群で殴って来るゴブリンと、教主・母からスタートして適者や石鍛冶でアドバンテージを稼いだり銀弾したり不毛で土地縛りながら蔦の速攻で大群で殴って来るGW Survivalは、デッキの動きとしては似通ってると思った。
基本的にはGW Survivalよりゴブリンの方が展開早いが、適者経由の蔦ならそれに伍すことも可能かもしれない。


さて、GW Survivalは、基本的には大枠が固まっており、各々が好みでパッケージを採用する、というのが現在の主流だ。
その後、余ったスロットに好きなカードを少し刺す、といったところか。
その基本カードとパッケージについては、以下のようになる。
なお、パッケージの中の枚数は、「そのパッケージを採用するとしたら何枚か」という数字だ。


 ■基本
  -貴族の教主:4枚
   ・基本4枚。打撃力と展開力を支えるカード。
  -ルーンの母:3~4枚
   ・ビートメタなら多めに。殴り合いを強力にサポート。
  -クァーサルの群れ魔道士:2~4枚
   ・打撃力を重視するなら多めに。パッケージによる変化球重視なら減らすことも。
  -聖遺の騎士:3~4枚
   ・殴り合いの要なので多めに。パッケージによる変化球重視なら減らすことも。
  -ゴブリンの太守スクイー:1枚
   ・サバイバルの基本。
  -適者生存:4枚
   ・サバイバルの基本。
  -剣は鋤に:4枚
   ・除去の基本。不毛がある関係上、PtEよりもこちら。
  -不毛の大地:3~4枚
   ・数少ない能動的妨害カードなので多めに。コンボ相手にも有効。

 ■忠臣パッケージ
  -忠臣:1枚
  -エメリアの盾、イオナ:1枚
   ・いずれも1枚で十分。

 ■復讐蔦パッケージ
  -復讐蔦:3~4枚
   ・シャーマンを採用しているなら多め。素引きを嫌うなら少なめ。
  -日を浴びるルートワラ:1~2枚
   ・手札に来た時や蔦のスムーズな展開を重視するなら2枚。そうでないなら1枚。

 ■装備品パッケージ
  -石鍛冶の神秘家:1~2枚
   ・装備品自体の枚数が多い、もしくは装備品に依存しない構成なら1枚で良い。
  -梅澤の十手:0~2枚
  -バジリスクの首輪:0~1枚
  -火と氷の剣:0~1枚
  -光と影の剣:0~1枚
   ・いずれもメタと好みで。


ちなみに、ここに名前が挙がっていないが良く採用されるカードがあるので、それも述べていこう。
枚数については、パッケージの時と同様。


 -雨ざらしの旅人:2~3枚
  ・アドバンテージを稼げる上、特殊土地もサーチ可能。条件クリアがややネック。
 -タルモゴイフ:3~4枚
  ・スレショと違って育ちにくいので必須採用カードでない。が、相手次第では当然強い。
 -スクリブのレインジャー:1~3枚
  ・教主&母&KotRという基本カードと相性が良く、マナ加速やブロック時に役立つ。単体では弱いので、好みで。
 -獣相のシャーマン:2~4枚
  ・クリーチャーが多いGWでは使いやすい。マリガン、および蔦や銀弾を重視するなら多めに。
 -台所の嫌がらせ屋:1~3枚
  ・殴り合いを重視するなら多めに。パッケージを採用するなら、あまり隙間はない。
 -永遠の証人
  ・除去やフェッチや不毛の使い回しに役立つが、無いと負けるという場面はまず無い。


さて、ここまで色々分析してきたが、GW Survivalとは実際どんなデッキかのサンプルを挙げてみる。


クリーチャー (28)
4 貴族の教主/Noble Hierarch
4 ルーンの母/Mother of Runes
1 日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla
4 クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage
3 獣相のシャーマン/Fauna Shaman
1 石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic
4 聖遺の騎士/Knight of the Reliquary
1 忠臣/Loyal Retainers
1 ゴブリンの太守スクイー/Squee, Goblin Nabob
4 復讐蔦/Vengevine
1 エメリアの盾、イオナ/Iona, Shield of Emeria

エンチャント・アーティファクト (6)
4 適者生存/Survival of the Fittest
1 梅澤の十手/Umezawa’s Jitte
1 バジリスクの首輪/Basilisk Collar

インスタント・ソーサリー (4)
4 剣を鍬に/Swords to Plowshares

土地 (22)
4 吹きさらしの荒野/Windswept Heath
4 霧深い雨林/Misty Rainforest
2 樹木茂る山麓/Wooded Foothills
3 Savannah
3 森/Forest
1 平地/Plains
3 不毛の大地/Wasteland
1 活発な野生林/Stirring Wildwood
1 ガイアの揺籃の地/Gaea’s Cradle


① 14枚、② 13枚、③ 6枚、④ 4枚って感じで、マナカーブは割と軽い。
主なアタッカーは、賛美猫・KotR・蔦の3種12枚。
タルモやレインジャーや梢を入れてみたり、不毛を増やすなど色々試したが、自分が一番しっくりきたのはこのレシピだった。
タルモ育たないし、レインジャーは単体で弱いし、マナ余らないから梢は痛いし、不毛多いとマリガン大量だし。
あと、装備品は微妙に空気と言えば空気。
適者・シャーマンのおかげで装備品にマナ使ってる暇ないし、3枚だけだとあんまし引かない。
装備品抜いて土地増やして悪斬でも入れたろかな。

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